感情を読まれる投資家

奪う人と奪われる人

巨万の富を得ようとする人や、短期間に大きな富を得ようとしている人は相場を奪う対象と見ているはずです。

たぶんそうした人たちばかりでなく多くの大口投資家も相場をそのように見ている可能性があります。

相場は奪われる人の一定の被害がない限り成立しないものだからです。

確実な騰落予想が立たない相場では、経験や確率でそれを予想し、情報の質や分析手法の合理化でより確実な成績を出そうとしますが、昔から手っ取り早い方法として相場を騙す、あるいは躍らせる方法があります。

騙す躍らせると言っても非合法なものばかりではなく合法的な範囲で行われる場合や合法ギリギリで行われるような法的に問題のないものがほとんどです。

市場にインパクトをもたらすほどの十分な資金があればそれを使って見かけの市場の動きを演出することで餌食となる投資家から利益を奪い取ることも出来ます。

超高速な売買システムを駆使して行われるアルゴリズムトレードでも、単に一般投資家の先手を打つだけではなく、市場を翻弄した挙句利益を奪うと言う方法がとられます。

また、情報操作と言う方法もあります。
非合法のインサイダーによる株価操作などはこの情報操作ですが、現在でももっともらしい情報に踊らされてババを掴まされる投資家はいます。

得体のしれない投資情報商材などに手を出すような人は踊らされやすい人かもしれません。

「生き馬の目を抜く」と言いますが、相場はまさに椅子取りゲームの駆け引きの場所で、奪う人たちの思惑の中で一定の資金を投じて得た椅子を簡単に失って撤退する人たちが大半です。

5%の勝ち組

投資家の90%はいずれ市場から撤退し、勝ち残るのはあとの10%の投資家だと言いますが、実際には継続的に利益を上げ続け、最後まで破産の憂き目を見ることなく相場に居続けられる人は5%以下だとも言われています。

95%の投資家は市場には淘汰作用があり、その淘汰を免れて存続出来るのが僅かな人数であると言う現実を見ていません。

マーケットには熟練した投資家の仕掛けた罠も多くあり、経験や見識なくしてそれをかい潜って生き残ること難しいと言う現実も見ていません。

相場にある一攫千金のロマンは幸運で手に入れられるもので、その幸運を掴める幸運も手の届くところに存在している気がしています。

儲け話に乗って儲けた人などいないと言う現実も見ていません。

他のすべての商売と同じように投資と言う商売も利益を上げるためにはそれなりの取り組みが必要であることを頭の中の妄想を捨てて認めるべきです。

どのようなビジネスでも天性の才能でもない限り、しかるべき手段を取らずして成功することはまずありません。

他の事がうまく行かないから相場ならなんとか幸運がつかめるかもしれないと言うのは、かなり現実離れした妄想です。

仕方ないから「相場でもやってみよう」と言う発想で本当に生き残れると思えるのでしょうか。

  大衆は、つねに間違っている

相場の格言に「大衆は、常に間違っている」と言うのがあります。
アメリカのニューソート(自己啓発)の啓蒙者で実業家のアール・ナイチンゲール(Earl Nightingale)の言葉です。
正しい判断が出来る人でも、群集の心理に飲み込まれると人間は間違った方向に容易に進みます。

よく引き合いに出されるのが知性的なドイツ人がヒトラーとゲッベルスの群集心理をあおるプロパガンダに簡単に引っかかってしまったと言う事例です。

ドイツ人が知性的かどうかはわかりませんが、多くの人が集団ヒステリーと言う群集心理のトリックに簡単に落ちるし、またひとたびそこに陥ってしまうと群集と足並みをそろえていないと不安感が増してきて、ますます判断力の崩壊がエスカレートします。

相場においても扇動的な価格の騰落があると、多くの投資家がそれにつられて、あるいは乗り遅れまいと不用意な追随を見せてしまいます。

みんながチャンスを掴みかけているのに自分だけ取り残されていると言った強迫観念です。

取り残されたくないと言う気持ちが群集の一種のヒステリーを引き起こします。

相場の格言では、この群集心理に踊らされている状態を「常に間違っている」とし、具体的な方法はともかくもその逆をゆくのが投資の本道と言う意味に使っています。

相場に判断力を奪われていては、もちろん正当な利益を得ることはできません。

著名な投資家のジョージ・ソロスは「市場が常に間違っている」という強い信念を持っていたようですが、ソロスは自分も含めた人間は生まれながらに過ちを犯すものだと考えていました。

ソロスは自分が人々より優れている点は、自分が間違い犯すと言うことを知っていて、その事実を認めているからだと語っています。

集団ヒステリー的な市場心理を誘う価格の動きの存在と、それによって簡単に誤った判断をしてしまう自分を認めた上で、冷静に市場の価格を見るべきです。

群集心理の逆を張って巨大な利益を上げるのには経験や実力が必要ですが、まずはそうしたものに簡単に引っかからない注意が必要です。



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