日本軍埋蔵金

山下奉文

フィリピンで最も有名な日本人は太平洋戦争の旧陸軍大将 山下奉文(やました ともゆき)だそうです。
山下は当時日本軍の占領下にあったフィリピンの奪回作戦を進める米軍に対する防衛戦の指揮官ですが、彼が有名なのは、各国のトレジャー・ハンターも注目する「山下財宝」と呼ばれる旧日本軍がフィリピン・ルソン島に隠したとされる埋蔵金伝説の当事者だからです。

米軍の偽造通貨に対抗した陸軍の特製金貨

当時、アメリカ軍がフィリピンの日本占領政策を攪乱させるために偽造通貨による日本軍の信用失墜と、占領下の経済混乱を画策していたと言う情報がありました。
日本の軍部はこれを阻止するため、専用の特製金貨を大量に用意し、山下指揮官の前任者時代にこれを日本からフィリピンに空輸し、その後マニラに保管したとされます。
その金貨の一部が米軍のルソン島進行作戦と日本軍による防衛戦のドサクサのなかで、山下指揮官の下、軍部によって埋蔵されたと言うのがおよそのストーリーです。

終戦後に山下は戦争犯罪者として処刑されたため、山下自身の口から戦後この件が語られることはありませんでした。

この時の特製金貨がその後フィリピンで何度か発見されたと言われ、また最近でもコイン店などに出回るそうですが、特製と言うところがミソで、実は通貨偽造を防ぐためにあえてインゴットの代用として非常にシンプルなデザインで作られている上に、コイン店などでの人気は高く、(そのため)表面だけが金で出来た偽物が容易に作られたらしいと言う事情から、出現したコインの出所・真偽は未だ謎のままのようです。

マルコスの山下財宝伝説

フィリピンのフェルディナンド・マルコス元大統領が、山下財宝を手に入れたことをきっかけに財をなしたとする証言が夫人のイメルダ・マルコスから出されたことで、この財宝は国際的にも一部で知られた宝さがしの対象となっており、現在ではフィリピン政府が捜索・発掘に規制をかけているほどだと言う話もあります。

余談ですが、映画評論家の水野晴夫が、山下奉文に心酔していたと言う話も有名らしく、水野は自ら制作した映画で、自身で山下を演じていたそうです。

山下本人は、旧陸軍・軍部や昭和天皇から疎まれていた変人だと言う話が残っている一方で、人格者として今も彼を尊敬している著名人が多いそうです。

山下財宝の規模

当初マニラに保管された金貨の総数は二万五千枚と言われており、記録(wikipedia参照)では一枚31グラムだったので金の現在価値で一枚当たりザックリ15万円として(この方法の計算が違っていなければ-自信がありませんが)40億円ほどと言う事になります。(当時は金の価値がもっともっと高かったのでしょうか?)

財宝としては微妙な額ですが、この程度なら信憑性としてはあり得そうな額でもあります。

エム資金

もう一つ、太平洋戦争由来の隠し財産として有名なものにM資金(エムしきん)があります。
こちらは、占領軍の司令部(GHQ)が当時日本で接収した財産を地下資金としたものとされます。
占領軍が相当無茶な接収・没収を行った記録もあり、貴金属・宝石類・美術品などありとあらゆる金目のものがフランス軍に持ち出されたようですが、米軍も日本軍の残存分子による工作を恐れて現金化の容易なものを中心にプールしたと言う話があるようです。

M資金が有名になったのはこの占領軍の隠し資金の噂をもとに何度も詐欺が行われたことによります。
手口は資産家や投資家、事業主など一定の資金力のある人たちに、M資金の提供をまず申し出て、その後に巧妙なトリックを用いて被害者の資金を逆に巻き上げてしまうと言うもので、同様の手口が何度か行われた上に、これはその後の詐欺の手口にも模倣されています。

M資金詐欺では一応の見識のある人たちが言葉巧みな話やそれらしい肩書きに繰り返し騙されていますが、隠し資金とか埋蔵金と言う響きには人の欲望を魅了する匂いがあるのだと思います。

詐欺の材料にされる隠し資金

投資の世界でも怪しげな話は多く存在しますが、個人的に指摘したいのは、①嘘をついている人には病的でない限りなんらかの後ろめたさが漂う、②注意深く見れば話の矛盾点がわかる、と言う事なのですが、人間はそうしたことに薄々気づいていても欲が勝つと、正常化バイアスのようなものが働いてそれを無視したいと言う願望だけで怪しい話にすがったりするものです。

そして繰り返し繰り返し詐欺に引っかかる生き物です。

「隠し資金」などは使い古された詐欺の手口であるにもかかわらずです。



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