長寿遺伝子・サーチュイン遺伝子、サーチュイン遺伝子を活性化するNMN
今長寿のカギを握っていると考えられているNMNと言う物質が注目されています。このNMNは長寿遺伝子とも言われるサーチュイン遺伝子を活性化させる働きがあるとされ、長寿化の実現をもたらす可能性を秘めた夢の成分です。サーチュイン遺伝子は、長生き遺伝子または抗老化遺伝子とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされてこれを活性化させると期待されているNMN同様に注目をあつめているのです。長寿遺伝子のサーチュイン遺伝子はこれまでの研究で寿命を延ばす働きがあることがわかっており、これは昆虫から哺乳類まで殆どの生物が持つ遺伝子で、これを活性化させると寿命が20~30%ほど延びると言われてます。この実験結果をそのままヒトにあてはまればヒトの寿命は100歳以上、最長で150歳程度にまで延びることになります。現在ヒトを含む哺乳類ではサーチュイン遺伝子は7種類 が見つかっており、SIRT1~7と命名されています。サーチュイン遺伝子はその活性化によってサーチュインと言うタンパク質を合成するのですが、この合成物質はヒストン脱アセチル化酵素と言われ、染色体を構成するヒストンと言う物質とDNAの結合に作用して遺伝的な調節を行うものと考えられており、この作用によって生物の寿命が伸びると考えられています。サーチュイン(ヒストン脱アセチル化酵素)は細胞の代謝や遺伝子サイレンシング加齢に関与していることが示唆されています。サーチュイン遺伝子の活性による寿命延長効果は酵母、線虫、ショウジョウバエで報告されていますが、現在これらの実験結果に否定的な報告もあって今後の更なる研究が待たれます。
このサーチュイン遺伝子を活性化されるとされるのたNMNと言う物質です。NMNとは、ニコチンアミド・モノヌクレオチドという物質の略称で、これはビタミンB3からつくられ、動物の身体の機能を保つのに必要なNADという物質に変換されます。このNADは老化によって体内の各臓器で減少するのですが、これはNMNを体内でつくる能力も老化によって減少していくことと関係していると考えられています。つまり、NMNという物質はもともと生物が体内にもっている物質で、臓器の機能を保持・修復する上で重要なのものなのですが、これが加齢によって減少することで老化が進行するらしいのです。マウスの老化には2年ほどの期間がかかるのこともあって、今まで証明が難しかったのですが、現在では1年間の投与実験などを行った結果、仮説通りの抗老化作用が確認されています。また、ハーバード大学のデビッド・シンクレア教授による、NMNを生後22か月のマウスに1週間飲ませたところ、生後6カ月のマウスに相当する程度にまで若返ったと言う報告もあります。これを単純に人間に当てはめれば、60歳の人が20歳に若返ったことになります。これは脳の視床下部の老化を止める司令が、NMNによって活性化したことが理由として考えられています。サーチュイン遺伝子については世界の有名は長寿村と言われるようなところで採集されたサンプルでもその働きが確認されており、今後の研究が期待されています。
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