ATR システム 仕組みと用法 / 基本三要

ボラティリティワイルダーとは

(英)The ATR Volatility Sysmems


ボラティリティ・ワイルダー(ATRシステム)は「(ワイルダー考案の)ATR」を使ったテクニカル指標であり、またトレードシステムとしても使われるものです。

ATR(アべレージ・トゥルー・レンジ)とはTR(トゥルー・レンジ)の移動平均値です。

TR(トゥルー・レンジ)は「真の値幅」としてワイルダーに定義されたもので、主に直近の価格の変動の大きさを表しています。(トゥルー・レンジの計算式は上のメニューにあります)

一般的に価格の変動はボラティリティと言う言葉で表され、その計測方法はいろいろありますが、標準偏差を用いるものと並んでよく使われるのが、このATRを利用したものです。

ATRを使った売買システムは数多くありますが、これらを通常「ボラティリティ・ワイルダー」と呼んでいるようです。
ただし、これらシステムのすべてがワイルダーの考案かどうかは不明です。


 複合線ATRシステム

複合線ボラティリティ・ワイルダーは平均期間の異なる二種類のATR線で描くチャートを用いて二本の線と値動きの位置関係から相場の状態を見るものです。


 ATRバンド

これとは別に同じくATRを使ったボラティリティシステムにATRバンドと言うものがあります。
これは指数平滑移動平均ボラティリティ・ワイルダーとも呼ばれています。

各ボラティリティワイルダーの計算方法

 複合線ATR

複合線ボラティリティ・ワイルダーは二種類の期間の違うATRを求めます。
ボラティリティ・ワイルダー = TRのn日移動平均


赤線=短期線
青線=長期線


 ATRバンド

指数平滑移動平均 ボラティリティ・ワイルダーは指数平滑化移動平均線の上下にATRを加減したバンドを描きます。
[指数平滑移動平均(n日)の計算式]
=1日目の計算 (c1+c2+c3+c4+c5+……+cn)÷n
=2日目以降の計算 (前日の指数平滑移動平均)+α×(当日終値-前日の指数平滑移動平均)
cn=n-1日目前の価格。c1=当日価格。
α(平滑定数)=2÷(n+1)
[ATRバンドの算出]
上方・バンド=指数平滑移動平均+ATR×w
下方・バンド=指数平滑移動平均-ATR×w
※wはバンドの広さを調整する乗数でボリンジャーバンドのσに当たります。
※wの値は通常1.2.3などをとりますがさらに細かく設定することもできます。


濃線(中)=指数平滑移動平均線
薄線(上)=Hi(上方)バンド
薄線(下)=Lo(下方)バンド


見方、使い方、トレードのタイミング

 複合線ATRシステム

二本のATR線が接近すると持ち合い、離れるとトレンドが現れたと言った見方基本とします。
また、二本の線のゴールデンクロスを買い、デッドクロスを売りのシグナルとして参照する方法もあります。

ゴールデンクロスとは平均期間の長いATR線を期間の短いATR線が下から上に抜ける状態、デッドクロスとは逆に短期ATR線が上から下に長期ATR線を下抜ける状態を言います。


 ATRバンド

ATRバンドは、考え方がボリンジャーバンドと似ています。

移動平均は20日、掛率は100%を使用することが開発者に推奨された一般的なものですが、目的によって日数を変えたり掛率を変えたりします。

現在使われている掛率はボリンジャー・バンドの計算に習ったもので、ボリンジャー・バンドで用いる標準偏差では偏差値(σ)を二倍したものがσ2、三倍したものがσ3と呼ばれます。

そのためボラティリティワイルダーでもボリンジャー・バンドと同じく、通常の掛率200%では上側バンド以上を売り、下側バンド以下を買う「逆バリ」として使われます。

トレンドの明確な時には掛率200%の上側バンド以上を買い、下側バンド以下を売る「順バリ指標」として用いるケースもあります。

  テクニカル計算式 エクセルファイル

下のメニューの「ワイルダー指標計算式 ファイル一覧」などのリンクページから各種テクニカル分析のエクセル計算ファイルをダウンロードできます。

ワイルダーの開発したテクニカル指標の計算ファイルです。
現在広く使われているのテクニカル計算法の基本的な指標群です。

もっともよく知られたテクニカル指標の計算ファイルです。
トレンド系とオシレータ系の代表的なものを集めています。

バンド系、チャネル系テクニカル指標の計算ファイルです。
逆張りエリアや過熱エリアなどの境界検出に用いられます。

代表的な各種の移動平均をそろえた計算ファイル集です。
各テクニカル指標の移動平均部分で差し替え検証などを行うことができます。

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