テクニカル分析スキル集「トゥルーレンジ」
当日の高値安値に前日の終値との値幅を加えて最大値幅を求めたワイルダーの提唱する「真の値幅」。
(英)The True Range & The True HL
TR(トゥルーレンジ)とは、ワイルダーが真の価格変動(ボラティリティ)とはどのようなものかを考察し定義したもので、これと併せてワイルダーは真の高値・真の安値を定義したトゥルー・ハイ、トゥルー・ロウと言う考えも提唱しています。
トゥルー・レンジは相場のボラティリティ(価格変動性)の根拠として用いられ、主にその移動平均であるATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)は多くの指標でボラティリティを求める代表的な手法として広く用いられています。
ワイルダーのトゥルー・レンジの特徴は、当日のボラティリティを分析する際に、当日のデータだけではなく前日のデータと当日の値幅との価格差を用いている点で、この考えは前日終値から大きく乖離して発生した当日価格に秘められた変動性のポテンシャルに対応しようとするものです。
この点が、その日の四本値の変動幅しか扱わない他の指標とは異なる点で、ギャップ発生の可能性から推察される当日四本値のみによるボラティリティ測定の過小評価と言った問題をきわめてシンプルに解決しています。
一方のトゥルー・ハイ、トゥルー・ロウは利食いや損切りの目安として用いようとする目的が一般的ですが、こちらは他の利食い損切り基準を求める方法に比べての優位性がさほど明確とも言えないことから、トゥルーレンジほどには世間に広まっていません。
以下の3つ差の絶対値のうちで最大となるものが、その日のトゥルー・レンジ(真の値幅)です。
市場の状態を表す指標の一つにボラティリティがあります。
ボラティリティとは「値動きの変動率」のことで、市場の活発さを表すものです。
ボラティリティが高いと表現されれば、値動きの幅が大きい状態です。
逆にボラティリティが低いのは、値動き幅が小さい状態です。
この価格の変動率、変動幅はボリンジャーバンドで用いる標準偏差などでも求めることが出来ますが、人気が高く一般的に使われているのがATRです。
ATRはTR(真のレンジ)を一定期間移動平均にしたもので、直近の一定期間の相場の変動率を知ることが出来るため、多くの指標でボラティリティ計算用の指標として参照されています。
四本値ローソクチャート(上)
ATRによる価格変動描画(下)
DL倶楽部の「ワイルダー指標計算式 ファイル一覧」などのリンクページから各種テクニカル分析のエクセル計算ファイルをダウンロードできます。
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