テクニカル インジケータ活用ノウハウ「ウィリアムズA/D」。
売り買いのポテンシャルを出来高から検出した指標。
(英)Williams's Accumulation/Distribution
ウィリアムズA/Dはラリーウィリアムズの考案したA/Dライン指標です。
A/Dライン(A/D Line)とは、出来高系指標と呼ばれるもので、「出来高系指標」とは一般的な指標が四本値を用いて市場の状態を読み取ろうとするのに対して、これに更に出来高と言う要素を加えてロジックを組み立てたものです。このうちA/Dラインは市場の秘めた売り買いのポテンシャルをAccumulation(集積)/Distribution(離散)と言う形で計測します。
A/Dラインの「集積」とは、価格上昇としてチャートには現れない買いのポテンシャルのことです。
つまり、潜在的な買いの圧力を言い、「集積」が蓄積されると、相場はまもなく大きく上昇すると考えます。
また、「離散」は、逆に価格の下落としてチャートに現れない売りのポテンシャル、「潜在的な売り圧力」です。
「離散」が蓄積した相場では、まもなく大きな下落があると考えられます。
集積・離散は価格の上昇や下降にはあらわれない潜在的な圧力ですが、A/Dラインは出来高を用いてチャートに隠れたこの勢力を見ようとします。
計算には四本値と出来高を使います。
A/D = {(終値-安値)-(高値-終値)}÷(高値-安値) × 出来高
A/Dラインは、価格チャートと似たようなラインを引きますが、この両者のラインが方向性を違えてくると価格と出来高の間の乖離が疑われます。
価格の動きと出来高指標の動きが乖離すると、つまり値動きとA/Dラインが逆相を描き出すとトレンド転換の予兆と考えることが出来ます。
この「集積」と「離散」を出来高を用いることなく、日々の価格レンジの勢いから探ろうとするのが、ウィリアムズA/Dです。
ラリーウィリアムズのA/Dラインは日経平均やTOPIXの指数そのもの、つまり出来高の存在しない指数や出来高データの信頼性に疑問があるような店頭相場のFXなどにも適用できます。
まず、ワイルダーが定義した「真の高値(トゥルーハイ)」と「真の安値(トゥルーロー)」を求めます。
トゥルーハイ = 前日終値か当日高値の高い方
トゥルーロー = 前日終値か当日安値の高い方
これを元に以下の条件に従ってA/Dを求めてゆきます。
SAD = 当日終値 - トゥルーハイ
SAD = 当日終値 - トゥルーロー
SAD = 0
WAD(ウィリアムズA/D) = 当日SAD + 前日WAD
A/Dラインでは価格ラインの動きとA/Dラインの間に乖離が生まれてくると、反転の兆しとみなしますが、ウィリアムズA/Dのラインでも同様にチャートのダイバージェンス(拡散)コンバージェンス(収束)をみてシグナルを判断します。
「出来高は価格に先行する」と言われますが、出来高の動きを観測することは非常に重要なことです。
ウィリアムズA/Dはこの出来高の代替にトゥルー・ハイ、トゥルー・ローを使ったものですが、出来高が市場心理を先行的に反映すると言う事実を考えると225先物などの出来高のある商品を使ってトレードを行う場合には、売り圧力・買い圧力の検出には実際に出来高を使った指標を用いる方が有利だと思います。
日経平均 | 32571.03(-452.75) |
TOPIX | 2383.41(-22.59) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 34440.88(-76.85) |
S&P500 | 4402.20(-41.75) |
NASDAQ | 13469.12(-209.05) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7693.34(-38.31) |
ハンセン | 17645.78(-239.82) |
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