テクニカル インジケータ活用ノウハウ「ボリューム レシオ」。
上昇相場の出来高から売られすぎ買われすぎを見極める指標。
(英)Volume Ratio
「出来高は株価に先行する」と言いますが、出来高は相場の動きをある意味、株価以上に敏感に反映します。
株価が上昇するときは出来高を伴うことが多いことから、株価が上昇した場合の出来高は上昇の圧力、逆に株価が下落した日の出来高は下降の圧力と考えることが出来ます。
ボリュームレシオは、こうして出来高から相場の過熱感を見て売買の判断を行う指標で、任意の期間内に価格が上昇した場合の出来高がどの程度あったのかを表しています。
こうした考えからボリュームレシオは相場の買われすぎ売られすぎを判断する指標として用いられます。
株価が上がった日の出来高と株価が下がった日の出来高の比率を計算します。
ボリュームレシオ=(UpV+UcV÷2)÷(UpV+DnV+UcV)
UpV=期間内(過去n本)で株価が前日比上昇した日の出来高合計
DnV=期間内(過去n本)で株価が前日比下落した日の出来高合計
UcV=期間内(過去n本)で株価が前日比変わらずの日の出来高合計
※(UpV+DnV+UcV)は期間内のすべての出来高の合計です。
※(過去n本)のnは15を適用するのが一般的です。
上の式の他に下のような式も見かけます。
ボリュームレシオ=(UpV+UcV÷2)÷(DnV+UcV÷2)
相場の値動きには大口投資家による見せかけや罠がうごめいています。
また値動きを分析するインジケータにはダマシが頻繁に発生します。
出来高系の指標はこうした不具合に対処しようと言う意図もあります。
「出来高は嘘をつかない」と言うように出来高を見せかけのものにすることは難しいことです。
ボリュームレシオの見方は、上昇圧力(上昇日の出来高)が過熱してくるとやがて反落(転換)することになり、逆に下降圧力が飽和状態になると反発(転換)につながるという考え方に基づいています。
ボリュームレシオは80%以上が買われすぎ、20%以下が売られすぎと判断し、インジケータがその水準を超えてくると相場反転の予兆と判断します。
ボリュームレシオが上昇すると「株価が上昇した日の出来高」が「下落した日の出来高」より増えている状態で相場に買われすぎの過熱感が出ていると判断できます。
反対にボリュームレシオが下がってくると「株価が下落した日の出来高」が「上昇した日の出来高」を上回っている状態で、「売られ過ぎ」と判断できます。
しかしその基準は出来高を基準としているために相場の状況や市場でいつも同じとは言えず、相場が変れば微妙に変化します。
つまり値動きが上昇から下降、下落から上昇へと反転するタイミングが市場や銘柄で違ってくるからです。
これは経験を積んでフィーリングを掴むと共に、サイクルの日数を相場や銘柄にアジャストする作業が必要になります。
トレードのタイミングはこうした作業を行ってから判断する必要があります。
ボリュームレシオは、相場や銘柄によって効果にバラつきがあります。ボリュームレシオに適しているのは出来高が十分に高く流動性のある銘柄や金融商品です。つまり閑散とした相場で時折材料が出ることで出来高が急増するような相場には適している指標とは言えません。また、ボリュームレシオの基準とするのは上昇した日とか下落した日の出来高であって、それらの日の上昇幅や下落幅の値幅が問題にされていないために不都合な計算結果となる可能性もあるため指し示す値を「出来高は嘘をつかない」と過信することも禁物です。またオシレータ特有の数値の張り付き現象も起きるので、この点にも注意が必要です。
日経平均 | 27606.46(-79.01) |
TOPIX | 1983.97(+0.57) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 34105.84(-50.85) |
S&P500 | 4152.85(-11.15) |
NASDAQ | 12075.92(-37.86) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7912.51(+47.80) |
ハンセン | 21283.52(-15.18) |
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