テクニカル インジケータ活用ノウハウ「時系列練行足」。
非時系列チャートの「練行足」と時系列チャートを組み合わせたハイブリッド指標。
(英)RAI / Renko Adaptive Indicator
練行足とは「非時系列チャート」と呼ばれるテクニカル分析指標のひとつです。
「時系列」とは時間の経過とともに一定の時間間隔でデータが記載されるような指標を言い、「非時系列」とはそうした時間の経過に関係なくある種の条件のそろった時にのみ記載可能なデータが発生するタイプの指標です。
時系列練行足は、非時系列系の指標である練行足のチャートを時系列系のチャートと併用・併記するために作られた練行足のチャートをあえて時系列でならべた指標です。
練行足(練り足とも呼ばれる)では新しい値動きがあらかじめ任意に設定した値幅を満たしたときにのみ、(越えた時にのみ)新しい足をチャート上に追加して行きます。
つまり練行足チャートの時間軸は、時系列系のチャートのように一定時間ごとに追記されるのではなく、値動きが一定の値幅条件を満たした時のみ追記されてゆきます。
決めた値幅を高値(上)方向に越えたら陽線を書き、逆に決めた値幅を安値(下)方向に越えたら陰線を書くと言ったようにしていきます。
例えば、現在価格が18000円として、練行足の値幅を150円に設定した場合は、18150円を上回ったら陽線が書き足され、逆に、17850円を下回ったら陰線が書き足されていく、と言う風に時間の間隔とは関係なく価格の変化幅だけを基準としてチャートが描かれてゆきます。
練行足を使ってのエントリーは、陽線が出ている時に陰線が出たら相場は陰転換として売りのサイン、また、陰線が出ている時に陽線が出現したら陽転換と見て買いエントリーのサインとなります。
このように練行足は比較的シグナルが明確でわかり易く、使いやすい指標なのですが、上記のように時系列を無視した構造であるため一般的に多く用いられる時系列系のテクニカル指標とチャート上で併記して軸参照する事が出来ない点がMT4などへの採用のネックでした。
練行足を時系列化したものが時系列練行足(RAI)で、これは先述のように練行足を時系列に沿って並べたものです。
RAIでは価格の動きを計るための尺度としての値幅を任意に設定しますが、この値幅を便宜上「K」で表わします。
「K」はその特徴から、その値を大きくすると転換が遅くなり、小さくすると反応は早くなります。
この値幅のバンドを描くと時系列のチャートとズレが出来てしまうので、ATR(Aveage True Range)を用いてそのずれを調整します。
このATRの平均を作成するための期間、つまりデータ本数を「Smooth(平滑化定数)」と呼びます。
RAIは練行足の上端と下端つまり高値と安値をそれが継続する期間、バンドラインにした帯で表わされます。
このラインをローソク足の実体に相当する部分(始値と終値の差分)が上抜けていれば買いのシグナル、逆に下抜けていれば売りのシグナルとなります。
あくまでもローソクの実体の位置が基準となり、ヒゲによるバンドラインの上抜け下抜けはシグナルと見なさないために注意が必要です。
RAIのシグナルはシンプルでわかり易いのですが、相場が「もみ合い」の場合にはRAIは簡単に上や下に抜けて行く傾向があり、そう言う場合にはダマシが頻発してまず使い物になりません。
シグナルが明確でわかり易いとはいえ、RAIの使用についてもこうした問題点を理解した上で、他の指標と同様に注意しながら臨機応変に使いこなす必要があります。
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