テクニカル インジケータ活用ノウハウ「チョピネス」。
トレンドの成長と停止を計る指標。
(英)Choppiness Index Indicator (CI)
チョピネスはドレイス(EW Dreiss)と言うオーストラリアの商品トレーダーが考案したユニークなインジケータです。
どこがユニークかと言うと通常のインジケータがトレンドのベクトル、つまり上昇しているか下降しているかを見るのを目的としているのに対して、チョピネスはトレンドの成長と停止を見ることに特化しておりベクトルの向きについてはまったく扱わない点です。
しかしこれは非常に重要な視点です。
トレンドに沿ったトレードをしていれば、たいていトレンドの停滞時に損失がでたり、シグナルのダマシに翻弄されたりするからです。
ちなみに「Choppiness」とは「小さく不規則な動き」という意味のようです。
チョピネスは相場が停滞しているかトレンド状態にあるかが判断できます。
つまりこれは、トレンド相場と横ばい相場を明確に区別しようとする指標です。
よく用いられるタイプの指標は「指向性指標」と呼ばれるもので、市場が上昇方向にあるのか下降方向にあるのかを検出することを主な目的として作成されています。
しかしチョピネスは、市場のトレンドが「発生しているか」「停止しているか」を示すものであって、トレンドが上向きまたは下向きである可能性については問題としていません。
もちろんその判断はチャートを直接視認するのとどちらが正確かと言った問題もありますが、自動売買ではこうした指標でトレンドの有無を自動検出できると言う事は、作成したロジックに無駄なトレードを回避させると言う視点からはかなり意味のあることと言えます。
この指標では、インジケータの値が50ラインを超えて高くなるほどトレンドが停止(オフ)している傾向が強くなり、その値が50を割って小さくなるほどトレンドの進捗(オン)は明瞭なものになります。
「過去の値動きの最大レンジに対して、その間の平均変動値の直近のものがどの位の率になるのか」と言う意外とシンプルな発想に基づいた計算式です。
100 × LOG10((過去n本のATRの合計) ÷ (過去n本の最高値 - 過去n本の最安値)) ÷ LOG10(n)
n:任意に定義した期間 。
LOG10(n):n - 10の対数。
ATR:アベレージトゥルーレンジ。
インジケータの値は常に0~100の範囲内にあります。
価格チャートとチョピネスを見比べると、インジケータが50以下の領域と50以上の領域でのトレンドの勢いの違いが確認できると思います。
慣れないと少しわかりにくいかもしれませんが値が0に近づくほど、マーケットは活発になっています。
チョピネスではトレンドのオンオフの判断ポイントをフィボナッチ比数で決定して見るのが普通の見方で、インジケータの数値が61.8を上回る値が現れれば横ばいもしくは方向性の不安定な相場を意味し、38.2を下回る値を取るようになると(方向性とは無関係に)相場にトレンドが出ていることを示します。
チョピネスでは50より上のゾーンはチョップ(停止)と呼び、それより下のゾーンをトレンドとしています。
このインジケータは、状況の反映までに多少の遅れがでますが、「指向性インジケータ」のようにトレンドの発生・消滅を有効に検出する同種の指標もあまりないことから、その遅れを補完するための併用指標に相当するものもこれと言ったものはなく、使い慣れたチャートやインジケータで補うと言う事になります。
このため市場をサイクルでとらえる目を養いつつインジケータ自体のチャートの向きとトレンドの状態の相関関係を感覚的につかめるまでの観察と経験が必要になります。
日経平均 | 27459.77(+514.10) |
TOPIX | 1964.37(+35.07) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 32560.60(+316.02) |
S&P500 | 4002.87(+51.30) |
NASDAQ | 11860.10(+184.57) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7536.22(+132.37) |
ハンセン | 19610.48(+351.72) |
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