システムトレードのメンタル 理解のための基本五要

利益のチャンスを目の前で見過ごすストレス

システムは一向にシグナルを出さないのに、市場サマリなどを見ると明らかに買い場であるような状況もあります。
こういう時に限ってシステムは売り注文を出してきて何度か連続して損失を出したりします。

システムトレードではこうした場面であっても、淡々とその損失を出すシステムを見守っていなければなりません。
また、前後の相場の状況からみるとシグナルと反対に値を伸ばす今の状況の方が自然で、どう考えてもシグナルの方が不利に見えてトレードを中断したいような場面も多々起こりえます。

こういう状況であってもシステムトレードでは、淡々と目の前のトレードを受け入れなければなりません。

ここで裁量で手を出せばひょっとして一定の損失はカバーできるかもしれませんが、そう言う事を行うこと自体がシステムトレードのルールを崩しているわけで、こういうことがあたりまえに行われるようになった時点で、すでにそのトレードはシステムトレードではないし、システムトレードの意味を失っていることになります。

如何に自分の描くトレード手法とは異なるシグナルを出し続けていようとも、システムトレーダーはそれを受け入れなければなりません。

損切りのタイミングをシステムに委ねるストレス

目の前で、起こっている急変が、そのまま放置すると損切りにかかることを暗示しているとき、損失を一定程度に食い止められる今すぐ仕舞いたい…と言った誘惑はシステムトレードでは良くあることです。

システムが現在の相場と相性が悪く、数日にわたって損切りが続いており、それを日々黙認しているような状態なら、なおさらシステムトレードに介入したいと言う衝動に逆らうことは難しくなるものです。

目の前で自分の本来の見立てに反する損切りが続くことのストレスは、システムへの信頼と言う意味では大きなダメージを残すものです。
こうしたケースでも迂闊に裁量でシステムの方法に介入することはシステムトレード自体を放棄したことになります。

「今回だけ…」と言うありがちな気持ちが、すでにシステムトレードの終了を暗示しているのです。

目の前で起ころうとしている大きな損失を何とか食い止めたいと言う気持ちは実はあてにならない感情かも知れません。
もし、それが裁量のトレードであったら、目の前の損失に対して今度は逆に「もう少し待てば状況は逆転する」あるいは「まだまだ損切りはもったいない」と言う気持ちを誘っているかもしれません。

あといくら下落したら必ず損切りにかかると言う前提があるから手を出したい気持ちになっているだけかもしれないのです。
また、最初から裁量でトレードしていたとしても、システムの損切りせってに達すると諦めて損切を受け入れる可能性の高いものです。

システムトレードのメンタル対策ではこのような、ストレスをもたらす矛盾した衝動の正体を理解しておくことも大切です。

ドローダウンによるストレス

ドローダウンとは、それまでのトレードによる損益累積額から一時的に落ち込んだ下落率を言います。


システムトレードではこの一時的な落ち込みの額が大きなストレスをもたらす要因になります。
一年を通じて二百万円の利益が期待できるロジックでもし、ある一ヶ月半の期間に百五十万円の損失が出たとしたら、仮にその後急激にパフォーマンスを回復したとしても、トレーダーのモチベーションを崩すことは容易に想像が出来ることです。

一時的な落ち込みとは言えそれがトレードの意欲をそぐようなものであれば、システムトレードにとって重大なストレスと言えます。

しかしメンタルの強化と言った方法ではこのドローダウンに対応できるとは思えません。
ドローダウンのストレスはそう言う性格のものです。

人間が人間の心を持っている限りこのストレスと付き合う事は難しいのです。
システムトレードでドローダウンに対する対策を取る方法は、ドローダウンがメンタル的に許容範囲に収まるロジック・手法を組み立てるしかありません。

システムトレードのロジック作成において、ドローダウンの軽減と言う課題は最重要あるいはそれに準じるような問題です。

損益の長期停滞によるストレス

ドローダウンと並んで損益表がもたらすトレードストレスとなるのは損益が停滞した状態が数週間から数か月続くような状態です。

たいていの場合6週間程度こうした状態が継続するとトレーダーはシステムの有効性を疑うようになります。

トレードの継続と言うモチベーションはこの時点で危機に瀕しているわけです。
これに持ちこたえられない人は、まず一時的なトレードの見合わせを考えます。

コンピュータ上の疑似トレードで停滞が続いている限りはエントリーを控えようとするわけです。

実はこの時点でシステムトレードはすでに破綻していると考えることが出来ますが、更にそのブランクを使ってその期間だけと言う特別ルールを俄かに作って、思い付き的な裁量トレードを行ったりしだすと、もはや破綻どころではなく、システムトレードは放棄されたのと同じことになります。

システムトレードは検証上の損益表を受け入れられなくなった時点で、終了しています。

  ポイント

もともとシステムトレードを採用した動機にはトレードのストレスから解放されたいと言う気持ちがあるのではないかと思います。
しかし、人間が心を持った人間である限り、システムトレードであろうと自動売買であろうと、ストレスは必ずついて回るものです。

潜水艦は密閉された狭い空間にあるため、湿度が高く、臭いがたまらない上に、真水が貴重で風呂にも入れず、その上脱出困難な海底と言う環境にあるため、潜水艦乗りはある程度無神経な性格が向いていると言われます。

システムトレードもそのルールを守ると言う大原則の制約に対する適正と言うものがあります。

トレードを継続している限りルールを厳守することが出来ないような性格だと感じたら、このトレードに対する適性を疑ってみて、他のスタイルを模索する方が良いかもしれません。



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