値動き傾向分析、マーケットプロファイル「表のプロット」
マーケットプロファイルの基本的な描画方法と用語の紹介。
マーケットプロファイルは手入力で作画(プロット)する場合には他のテクニカル指標で用いられているような単純な計算式すらいりません。
例えば一日分の標準的なプロファイル表を作成する場合、30分足の四本値価格(実際に使用するのは高値と安値)があればそれを簡単な一定のルールで並べるだけで作成できます。
セッションの開始時間から30分ごとにアルファベットの時間帯記号をつけます。
例えば日経225先物の日中を30分刻みで作画する場合、まず下のように時間帯ごとにアルファベットの記号を決めます。
このアルファベットはたまたま普及した方法の単なる記号なので、実際には他の文字を使ってもかまわないものです。
昔の日本なら「イロハ」などが割り振られたかもしれません。
09:00 | 09:30 | 10:00 | 10:30 | 11:00 | 11:30 | 12:00 | 12:30 | 13:00 | 13:30 | 14:00 | 14:30 | 15:00 |
A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M |
マーケットプロファイルではどの価格帯にどの時間帯が割り振られているかが重要な問題なので、価格帯のセルにその価格をマークした時間帯の30分足四本値の高値と安値の範囲をアルファベットの記号で埋めます。
例えば9:00から9:30の四本値の高値が27515、安値が27485ならその間の価格すべてのマスをAで埋めます。
この作業をすべての時間帯に適応してゆくと下記の表のようになります。
----- | 09:00 | 09:30 | 10:00 | 10:30 | 11:00 | 11:30 | 12:00 | 12:30 | 13:00 | 13:30 | 14:00 | 14:30 | 15:00 |
27525 | I | ||||||||||||
27520 | B | C | E | I | J | ||||||||
27515 | A | B | C | E | F | I | J | K | L | ||||
27510 | A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | |
27505 | A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M |
27500 | A | B | C | D | E | F | G | H | I | K | L | M | |
27495 | A | B | E | F | G | H | I | K | L | M | |||
27490 | A | B | F | G | H | L | M | ||||||
27485 | A | B | F | G | |||||||||
27480 | G |
価格帯毎にシンボルが並んだら、その各時間帯ごとのアルファベットシンボルを一つのマスに順番に詰め込んでまとめます。
下図のようになりますが、これが一日分のマーケットプロファイル表となります。
27525 | I |
27520 | BCEIJ |
27515 | ABCEFIJKL |
27510 | ABCDEFGHIJKL |
27505 | ABCDEFGHIJKLM |
27500 | ABCDEFGHIKLM |
27495 | ABEFGHIKLM |
27490 | ABFGHLM |
27485 | ABFG |
27480 | G |
時間帯シンボルと価格帯毎に詰めてゆくと、上図のような「標準偏差」のベル・カーブ(釣鐘型の形状)のような山を横向きに描くケースが全営業日の内6割から7割であるため、この形状が典型的なシェイプと考えられています。
ベル・カ-ブ形下側の安値付近で買い、上側の高値付近で売りと言う戦略があるようですが、これなどはこのプロファイルの典型シェイプが自然界のいろんな場面に出現する標準偏差形と関連しているとする考えに基づくものです。
つまり、標準偏差のイレギュラー値はレギュラー値に回帰すると言う考えで、日本で一般的に解釈されているボリンジャーバンドの用法と同じ考え方ですが、ボリンジャーバンドの根拠や期待値に比べるとこちらは実際の偏差分布を自然に反映しており、より実効性が認められると考えうる(私見)方法です。
プロファイル表に分布しているアルファベットの一文字一文字(の位置状態)つまり時間帯シンボルのことを言います。
TPOが分布した価格帯および時間帯においては取引が成立したことを示します。
モードの下に多くのTPOが分布する場合は買い市場、逆に上方向に多く分布する場合は売り市場と捉えることが出来ます。
出来高が最も多い価格を言いますが、アルファベットの文字が一番多く積み上がった価格を指す場合もあります。
OR2cのプロファイルでは後者を指します。
モードに相当する山が複数ある場合には、一番終値に近い価格がモードになります。
モードは、取引参加者が最も意識した価格であると考えられ、価格転換点を暗示していると解釈されます。
モードを中心として1日の出来高(あるいは記号)の70%が集中する価格帯を言います。
標準偏差のΣ1に相当する68.3%と言う数字をを意識した分布範囲と捉えます。
左端にTPOが一文字だけある部位。
プロファイルの上下どちらかにできたシングルプリントです。
モード
| バリュー エリア
|
シングル プリント
| エクストリーム
|
最初の1時間で価格の動いた部分のレンジです。
30分で区切った場合なら「A」と「B」のTPOがそれに相当します。
プロファイルの上下どちらかの端に2つ以上連続するシングルプリントを言います。
その価格帯に取引された時間帯が一回だけ、つまりTPOの積み上げがみられなかったということから、市場に避けられた価格(帯)と理解されます。
安値付近にあれば買いの勢力が強く、逆に高値付近にあれば売りの勢力が強かったとみなすことが出来て、支持ラインや抵抗ラインとも解釈できます。
ただし引けの時間帯記号はテールの対象としません。
逆に寄り時間帯のTPOを含むテールは重視されます。
プロファイルの最上部と最下部を除いた箇所にできたシングルプリントの部分を言います。
テール同様に、レンジを移行させる際に現れやすいレッジもTPOの積み上げがみられないことから、その価格帯を真空地帯と解釈し、抵抗線エリア、支持線エリアとして意識されます。
イニシャル レンジ
| テール
|
レッジ
|
日経平均 | 27509.46(+107.41) |
TOPIX | 1970.26(+5.09) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 33918.90(-135.04) |
S&P500 | 4126.74(-53.02) |
NASDAQ | 11978.96(-221.84) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7901.80(+81.64) |
ハンセン | 21660.47(-297.89) |
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