テクニカル分析スキル集「ボリンジャー バンド」
移動平均に標準偏差値を加減して上下ラインを求めたバンド系のインジケーター。
(英)The Bollinger's Bands
ボリンジャー(John Bollinger)が統計手法として広く使われている標準偏差を用いて開発したバンド指標です。
ボリンジャーバンドは過去一定期間の価格のバラツキを標準偏差のと言う考え方で求めた値を移動平均線の上下に加減したラインを引いたものです。
標準偏差は、サンプルの分布を一般範囲と特異範囲とに分けてで捉えようとするもので、特異範囲にサンプルとしての終値があるときはやがて標準範囲に回帰するはずだと言う前提で、多くの場合逆張りの目安に用いられます。
n日移動平均とn日標準偏差を求めます。
このとき求めた標準偏差をΣ1と言います。(Σはシグマと読み、小文字のσで表すこともあります)
移動平均の値にΣ1を加えたものがバンドの上側のライン、移動平均の値からΣ1を引いたものがバンドの下側のラインになります。
統計学ではこのΣ1の範囲に全体の68.26%が分布するとされますが、市場の値動きを相手にする場合、この範囲の外側が特異点とは判断できない分布を示すため、通常はこの標準偏差を二倍した数値を用います。
この二倍した数値をΣ2と呼び、統計学ではこのΣ2の範囲に全体の95.44%が分布するとされるため、この値を移動平均に増減して求めた値でバンドを描きます。
また標準偏差を三倍したもの(Σ3 / 99.73%が分布)を用いることや市場の状況や癖にあわせて2.5倍などの値で微調整を行うこともあります。
CENTER LINE = n日間の移動平均
UPPER BAND = CENTER LINE + n日間の標準偏差(Σ) × i
LOWER BAND = CENTER LINE - n日間の標準偏差(Σ) × i
n,iは任意に設定できます。nは25,iは2を用いるのが一般的です。
統計学的にはバラツキは標準偏差の母集団と呼ばれる標準的なバラツキの範囲内にやがて集約回帰してゆくと考えます。
このためボリンジャーバンドではバンドの外側のバラツキはバンドの内側に回帰してゆく傾向にあると考えて逆張りのポジションを持つのが基本です。
良く見かける逆張りのロジックでは、バンドをブレイクしたら移動平均線の方向に仕掛けて、移動平均線まで戻したら仕舞い、あるいは相場によっては反対側のバンドに達したら仕舞いと言った手法です。
ボリンジャーバンドでバンドの外側にあるバラツキが、内側に回帰する傾向があると考えられるのは(統計学的に意味を持つのは)実は保ち合いのような値動きの方向性がハッキリしない場面です。
トレンドが強くなればなるほどボリンジャーバンドの統計学的な傾向と意味はほとんど機能しなくなります。
この欠点に気付いたボリンジャー自身も最近は「ボリンジャーバンドは逆張り指標ではない」と言った主張を行うようになっています。
ボリンジャーバンドはバラツキの幅が大きくなるとその幅を大きく広げます。
つまりボラティリティに対して比較的明確に反応すると言う特徴があります。
最近はこの特徴の方に注目されていて、バンドの収縮と拡散をトレンドの発生と収束を計る指標として使うのがボリンジャーバンドの正しい使い方だと考えられるようになっています。
DL倶楽部の「バンド系指標計算式 ファイル一覧」などのリンクページから各種テクニカル分析のエクセル計算ファイルをダウンロードできます。
日経平均 | 27385.25(-34.36) |
TOPIX | 1955.32(-2.00) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 32193.51(+88.26) |
S&P500 | 3955.89(+7.17) |
NASDAQ | 11772.36(-15.03) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7405.45(-94.15) |
ハンセン | 19915.68(-133.96) |
深夜にメンテナンスをしています。
※少しの間、一部に不具合が続くことがあります。