トレードサイクル

トレードのタイミングとスタイル

投機的なトレードの手法は、そのトレードのサイクルに要する期間(投資対象となる値動きを形成する期間)に応じて大きく三種類に分類されています。

 超短期

先ず、そのサイクルが最も短いものはスキャルピングトレードと言われる超短期で行われる売買です。
昔のアメリカ映画の西部劇では白人とネイティブが殺し合いを行う際に、互いに殺した相手の頭の皮を剥いだだの仲間がやられて剥がれただの(もともとはネイティブアメリカンの戦いの際の習慣を白人が真似たもの)と言う話が出てくるような場面がありましたが、スカルプとは頭皮のことで「スキャルピング」とはその西部劇で出てくるような、仕留めた相手の頭皮を剥ぎ取る行為を指す言葉のようです。

これにちなんで、投資の世界では超短期間で薄い頭皮を剥ぎ取るように薄利を狙って一日に何度もトレードを行うような手法を言います。
刹那的に周期を繰り返す僅かな価格の動きを対象として、一日に数回程度、仕掛けから仕舞いまでを数分から十数分以内で行うのが通常の方法ですが、更にもっと頻繁に行うような方法もあります。

 短期

次に、一日サイクルの価格変動を投資対象とする短期売買はデイトレードと言います。
いわゆる「日計り」のことで一日サイクルの価格の動きの中で仕掛けと仕舞のポイントを見つけます。
寄り引けトレードなどが良く知られていますが、ザラバの売買も含めて一日に一~二回程度の取引チャンスで行うトレードです。

ザラバで仕掛け仕舞いを行うスタイルでも通常は日中夜間、現物前場帯、現物後場帯など一日一~二回が通常ですが、ナイトセッションが長くなったためにロンドン欧州帯やニューヨーク帯に有効な戦略を持っている場合には三~四回以上のトレードを行うケースもあります。
原則として言葉の意味は一日(と言う期間)を超えてはトレードを行わないスタイルですが、数日に渡ってポジションを持ち続けることもあります。

その場合は途転タイミングで連続して売買を行うようなタイプの戦略で、期間内に日々発生するすべてのシグナルが同じベクトル(方向)であると言ったことが条件になります。

 中期

最後にさらに長いサイクルを対象としたスタイルをスイングトレードといますが、これは中期の売買をさします。
語源ははっきりしないので想像ですが、スイングには素早いとか柔軟性と言う意味があるようなので、長期保有の株式トレードが主流だった時代に先物などを比較的短期で売り買いすることを繰り返すような状態をスイングしている状態にたとえたものと思われます。

これは数日程度のサイクルで起こる価格の上下動を対象にしたトレードのチャンスを見つける方法で、この条件に合う価格変動に対して一日に数回から数日に一回程度のトレードを行います。
原則として数日程度のポジショニングが一般的ですが、ボラティリティが大きく損切り利食いの執行条件の現出が早い場合や、デイトレードの手法の応用を基本形にして、その手法から「その日のうちの仕舞う」と言う条件だけを削除したようなトレードを行う場合などには一日に一~二回程度のトレードとなる場合もあります。

スキャルピング

スキャルピングの特徴はは一取引ごとの利益が細かいこととその取引回数が多い点です。
テクニカル分析あるいはファンダメンタルズ分析などは参照程度に用いるやり方が多く、テクニカルを用いる場合ならベクトルやトレンドを参照する程度、ファンダメンタルズを用いる場合なら諸般の状況を元にボラティリティなどを測って参考にするような方法もあります。

スキャルピング手法の主流は板や瞬間的な値動きの癖からベクトルを確認してチャンスを見つけるような方法です。
動きを読み違えた場合に急激な変動が起きると大きく損失を膨らませることがあり、その場合せっかくチョコチョコ稼いだ貯蓄を一瞬で失うようなこともあってもともと勝率のかなり高い方法でないと成立しないため、この方法の勝率は他の方法の勝率と同様の基準では比較できません。

また、今は安くなったとはいえ手数料をしっかり計算しておかないと取引機会が多くなると場合によっては大きな額になってしまいます。
取引回数が多いこと、勝率がそこそこ求められること、これに加えて、この手法を好む人は理屈より感覚的に優れていいる人が多いため、気負うと取引が雑になったり、「コツコツドカン」をやられるとついついむきになって墓穴を掘ると言うようなリスクがあります。

感覚や反射神経、さらに(最も大事なことですが)決断力と精神力に人一倍優れていて、上述のリスク点をクリアできるような人には実は比較的初級者であっても大きな可能性のある方法です。

デイトレード

その日のうちにトレードを終えると言う手法であるためにスキャルピングよりはゆったりとトレードできますし、想定益も大きいのですが、スキャルピングのように薄利を積み重ねると言う性格のものではないので、連敗リスクも大きくまたそれによるドローダウンで撤退と言うリスクのある手法です。

デイトレでは一定期間負けが続いたり大きなドローダウンが発生すると言うことはわりと良く起こりうるのですが、それに耐えられなくて相場から退場するとババ抜きでババを引いたままギブアップと言う状況になります。
また毎日手数料がいるために負けが込んでくるとこれもプレッシャーをます材料になります。

七日間大きく負け続けて癇癪を起してトレードを辞めた後で三ヶ月ほどしてロジック検証したら大きくプラスになっていたとか場合によっては七日間負けた後の数日で大きくプラス好転していたと言うこともあるために、そこを耐えられるかどうかと言う部分が重要です。
これをクリアするには経験と資金力しかないと思われますが、そうした前提をしっかりメンタルに織り込むことができれば勝てる方法は実はシステムでも裁量でも相当数存在します。

戦略はその日の動きを予想してトレードするわけですから、ある条件でその日の価格が上昇するか下降するかと言うようなロジックが基本になります。
このため、前日の東証の動きや、前夜のニューヨーク、シカゴなどの動きを参考にするものが多いようです。

また、外人動向に左右される東京市場は外人が一定期間同じベクトルに仕掛け続けて巨額の資金を少しづつポジショニングする傾向があるために連動指標の移動平均値などを参照するような方法でも有効にシグナルを出す場合があります。

さらに、一日のレンジを想定してレンジの近辺で逆張りと言う手法もポピュラーです。
レンジはピボットや高値・安値アングルなどから想定します。

スイングトレード

主に、「このところの東京市場は好調で三営業日連続の上昇です・・」と言ったような傾向をつかんでそれにのるようなトレードです。
一定のトレンドを掴んでその波にうまく乗ることができれば、トレンドによる価格の変動も大きいため、それなりの利益を得られる可能性があります。

トレンドを読むにはそのベクトルと振幅の大きさ(ボラティリティ)を読む必要があります。
トレンドの終了を待つ方法もありますが、ボラティリティを想定することで利食い損切りラインをあらかじめ設定しておいてチャンスを待つと言うのが通常の方法です。

但し昼間の経済発表や夜間の海外市場の事情によって瞬間的に大きく変動する際に損切りにかかってしまうと言うこともよくあり、そうしたダマシのような動きには経験による裁量で対処するしかありません。
外人の強引な売買や、海外の強力な意思による売買、アルゴリズム取引などでこうしたダマシが出現します。

これらにはシステムルールや売買ロジックで対応するのはかなり困難で、現在のところは裁量による判断が有効ですが、一定幅を超えるような大きな瞬間変動などが多発するような相場ではイベント発表時を除いてこうしたダマシがいつ起こるかわからないため相場に張り付いて監視する必要があります。
トレード内容や資金に対する枚数設定にもよりますが、手数料は比較的気にならない範囲に収まります。

  ポイント

個人的な印象ですが、利益への執念が強く、集中力と根気と洞察力に優れた人はスキャルピング、相場をシンプルに捉えようとするタイプの人はデイトレード、現実的な投資アイディアを自分で生み出せるような頭の良い人はスイングでそれぞれ成功者が多いと感じています。

あるサイクルのスタイルでやってみて失敗したから別のサイクルのスタイルで試すと言うのはたいてい長続きしない方法です。
およそトレードをやっていこうと考えた時点で、どの程度のスパンのトレードをやりたいかは自分でわかっているものです。
そのスタイルがうまく行かない時には無理をしてスタイルを変えてトレードを続けるべきではありません。

どうしてもそのようにしたい場合には、真に信頼できるインストラクターを見つける努力をするべきかもしれません。



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