いち早く底値圏到達を暗示する?スパイクロー。
プライスアクションのローソク足。
重要パターン⑤
(英)Spike low
スパイクローのspikeは釘のことで、釘のように一方の端部に頭(平頭・塊)があり、そこからもう一方の端に向けて細長い胴(首胴・尖先)が伸びた形状がスパイク形です。
スパイクローのlowは安値のことで、下ヒゲ方向にくぎが向いている状態の事です。
プライスアクションの定義では寄付き後安値方向に一方的に値動きがあったものの押し戻されることでヒゲを描いて高値近辺で引けた形です。
酒田罫線のトンボ、カラカサなどがスパイクローの類型ですが、スパイクローの場合それらの足形のように完全に高値で引けていなくても、高値に近いところ(その日の相場感覚で)で引いていれば成立します。
このような足形自体は、ピンバーの一部に含まれますが、スパイクローには「下落トレンドに出現し」更に「スパイクローの安値が前後数本の足形の安値より相当低い」と言う定義が加わります。
つまりピンバーなら出現時点で予兆となるのに対して、スパイクローは出現後の三本程度の安値がスパイクローの安値に接近したり下回ったりしないことを確認しないと確定しません。
スパイクローには長く続いた下落トレンドの底打ち予兆と言う意味があります。
ピンバーに比べてシグナルの確定には後発バー数本を確認すると言う遅延性がありますが大きなトレンドの底を確定する場合には相当な期間判断が無塚しいことを考えると、一連の数本の足形で判断出来る点で比較的早い判断材料の一つとなります。
但しスパイクローの出現位置が大きな下落相場の終盤期・大底期であることを見極められるスキルは必要です。
プライスアクションが酒田罫線の流れをくむと思われるところは比較的早く少ないサンプルで予兆を暗示すると言う点です。
スパイクローの対象が大トレンドと言う事で相当日数の日足を対象とすればイメージしやすいですが、プライスアクションには相場を選ばない汎用性があり、FXなどでは分足などの下位足で発生する長く連続する下落の底打ち確認などにもこの手法は使われているようです。
スパイクローの下ヒゲは強い売り勢力・売り意欲が、買い勢力によって打ち砕かれた状態で、相場の趨勢はすでに買い勢力が勝っている状態とも考えられます。
更に、こうして打ち負けた売り意欲がその後数日の足形で顕著な反撃を見せないことで、スパイクローの攻防で売り意欲が既に一掃されたと考えられます。
スパイクローの釘が前後の釘より極めて低い状態であることを確認するのは、この市場の売り意欲の消滅あるいは断念を相場ムードとしても確認すると言う意味合いがあります。
つまり、スパイクローの下ヒゲを底点とするピーク形の観察と確認が相場の心理、意欲の確認と言う意味合いを持ちます。
スパイクローの出現で底打ちの暗示が出たと言っても、特に大相場では二番底、場合によっては三番底への注意が必要です。
経済ニュースや相場状況を見て売り意欲のくすぶりや出尽くし感などを併せて見守ることも大事です。
こうした注意や警戒はもちろんスパイクハイで天井圏の暗示を見た時も同様に必要です。
日経平均 | 32826.28(-404.99) |
TOPIX | 2341.34(-21.31) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 36204.44(-41.06) |
S&P500 | 4569.78(-24.85) |
NASDAQ | 14185.49(-119.53) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7512.96(-16.39) |
ハンセン | 16606.54(-39.51) |
深夜にメンテナンスをしています。
※少しの間、一部に不具合が続くことがあります。