日経225とTOPIX

日経225とTOPIXの値動き

両者の実際の近似性を比較したチャートです。

この図はある1日の日経225とTOPIXの価格チャートを比べてみたものです。
一見雑誌の間違い探しのような両者の差異は、見る人の知能指数によってはすぐにはわからないかもしれません。
このように日経225とTOPIXの値動きは、デイトレードベースで見ても非常に似た動きであることがわかると思います。
振幅の大きさは違うもののベクトル(値動きの向き)はどちらもほぼ同じです。

次は一週間分の動きを比べたものです。

一日の値動き同様にベクトルはほぼ同じで、振幅の違いでのみ特徴が異なっている点が見てとれると思います。
週間チャートで特に見ていただきたいのは価格の急上昇や急降下のタイミングもほぼ一緒である点と、全体に動きが同期しているととれる点です。

次は約1年分の両者の値動きを、始点値を同じにして重ねてみたものですが、乖離している部分と収束している部分が見て取れると思います。

両者はどちらも東京市場という同じ市場の銘柄を対象としたものであるため、原則同じトレンドで動いているのですが、それぞれを構成する銘柄の事情や指標計算式の違いによって受ける影響の度合いなどから、同じ市場が算定根拠となっているとは思えないほど大きな乖離が起こっています。
「この乖離をイレギュラーと捉え、それがやがて収斂に向かう」と言う見立てが、NTトレードのロジックであり、このため仕掛ける方向は比較的明確につかみやすいと言うのがNTヘッジトレードの基本的な考え方です。

次は上のチャートの終わりの方の数か月分のNT倍率のチャートです。
それぞれの振幅の山と谷の連続を眺めながら、山の高いところが上方乖離、谷の低いところが下方乖離、山と谷の中間あたりが収斂と考えると、鞘水準の収斂値が時々刻々と変化しているのがわかると思います。
この時期時期で微妙に変化していく収斂の適正レベルを正確に掴もうとするのがNT倍率投資の原則的な方法です。

また、次の図は参考にNT倍率と日経225の値動きを重ねたチャートです。

一見して日経225の値動きがとNT倍率の動きと直接リンクしているわけではないと言うことがわかると思いますが、部分部分で同じような波形を示しているところがあることもわかると思います。
現在の相場ではNT倍率の上昇は日経225と近似した位相を示し、逆に下降では両者の位相は関連が薄れています。
このことからNT倍率の上昇は市場全体に日経225銘柄の影響が強いとき、逆に下降はTOPIX銘柄の影響が強いときと見て取れます。
このことは日経225の動きとNT倍率の動きが、相互のトレードに応用できる可能性を示しています。
つまり、NTヘッジトレードの動きを見るのに日経225の動きが参照できる時期があると言うことであり、日経225の動きを見るのにNT倍率を参照できる時期があると言うことです。
こうした試みは特に日経225先物のトレードでは実際に行われており、日経225の動きをTOPIXの動きから予測しようと言う意図で組み立てられた方法などに良く見られます。

東証の分散効果による指標同士の値動きの近似

株式投資では、リスク回避のために複数の銘柄に分散投資すると言う方法がよく用いられますが、東京市場一部上場銘柄に分散投資する場合、その銘柄数が30種より多くなると、市場全体の動きとほぼ同じ値動きになり、分散効果が弱まるとされています。

この分散効果の傾向で言えば日経平均株価の場合、その動きは同じような値動きになるとされる30銘柄への分散よりよりはるかに多い225銘柄の東証第一部の銘柄に投資しているのと同様となりますから、それぞれの算出法が異なるとはいえ、TOPIXと日経平均株価に大きな値動きの違いはなくなるずです。

実際、2001年から2009年初頭までのNT倍率は10に近い水準を保ちつつ、TOPIXと日経平均株価は概ね相関性のある値動きでした。
ところが、リーマンショック(2008年10月)を経た2009年以降、特に2009年終盤以降のNT倍率はその後の数年間で急上昇しています。
これは、2000年以前のNT倍率の変動の大きい状態が2000年の大幅な日経225採用銘柄入れ替えによってそれ以降の近似した動きにリセットされた例からみると、2010年・2012年・2013年で顕著な歪みが生まれており、もはや大幅な構成銘柄の見直しもしくは算出法の見直しなどでリセットすべき水準に至っていると見るのが正しいのかもしれません。
現在の日経平均は寄与度の高い一部の値がさ銘柄の影響を極端に受けている可能性があります。
ちなみに2004年にTOPIXは算出方法を見直しており、そこから数年のNT倍率は10を割り込んだ動き(非常に10に近い動き)が中心になります。

こうしたことからみてNT倍率は市場が同じと言う視点で見た場合には分散効果によって似たような動きとなるはずながら、二つの指標のうちのどちらかで構成銘柄の歪みや、算出法の矛盾の露呈が起こった場合に、分散効果はあくまでも分散効果であってそれは裁定のようには働かないと言うことがわかります。

つまり、日経平均とTOPIXは対象銘柄の市場は同じとは言え、それぞれ別の団体が別の基準、別の構成銘柄で算出していると言う点で、また、定期的にその歪みがリセットされる仕組みは保障されてはいないと言う点で、両者の乖離が必ず収束・解消されるわけではないと言うリスクが存在するわけです。

  ポイント

NT倍率の本当のトレードポイントを割り出すには、「分散効果」による相関のメカニズムを数学的に明らかにする必要がありますが、現在のところそうした資料はありません。

そのため、NT倍率投資法では実際の乖離幅を検証してどういう規模の乖離、どういう状況の乖離が比較的安定した収束を見せるのかを探る作業を行う必要があります。

これは日経225の現物と先物の裁定トレードでも諸般の事情を考慮しても利益が出る乖離を設定する作業に比定することのできる作業です。



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