「三空」酒田五法 三空踏み上げと三空叩き込み

三空とは

「空」は一般的な解釈ではギャップの事であろうと思います。

「一般的な…あろう…」などと言えば、構えてもったいぶって言っているようですが、そうではなく、この解釈には「酒田罫線」の各流儀によって曖昧な部分があります。

ギャップとはいわゆる「マド」空けつまり上げ相場なら一本前の高値より放れて直近安値が高い、下げ相場なら逆に一本前の安値より放れて直近高値が安い状態で、その値段の空白の間に取引された価格帯がなかったとされるものです。

しかし、流派によってはこれを実体同士の「放れ」(前後の実体間に重なる部分がない状態)と説明しているものもあるようです。

実体同士の「放れ」なら高値・安値のヒゲ線が重なっている可能性があり、二本の罫線の間に取引されなかった価格帯があると言う「マド」や「ギャップ」とは微妙に定義が異なるのです。

まずこうした解釈上の事情があることを理解した上でこの「空」が「実体間」の放れかあるいは「値幅間」の放れかをその都度臨機応変に見る必要があると言う可能性を述べておきます。

ギャップとしての「空」(高値安値レンジの放れ)は通常勢いの現れであるとみなされており、ここで空いた「マド」が三日間埋められることがなければ更に三十日以上の上昇力・下降力があると考えられています。

逆に言えば「マド」はその後に埋められる確率が相当高いものです。

「マド埋め」とは「マド」によって取引されなかった価格帯でその後に取引が行われることによって取引のない価格帯がチャート上でリセットされる状態を言います。

この「空」の出現・観察は非常に示唆に富んだシグナルと考えられており、「空は酒田の骨子なり」とも言われています。

「酒田五法」の「空」は一般的には「三空踏み上げ」「三空叩き込み」と言われる罫線足形位相で同じ方向に「マド」が二本以上連続して空く状態を言いますが、勢いの現れである「空」もこのように連続するとトレンド反転の兆しと見なされます。

特にこれが高値圏や安値圏で現れると天底反転相と見なされます。

三空踏み上げ

上昇相場で、四本連続で陽線が出現し、それらが三回続けてマドを開けた状態を三空踏み上げと言います。

過剰な急騰や、過熱感の表れと捉えられます。

過熱感が収まった後は反落に転じることから翌日陰線が出現したら売りのシグナルとされています。

三空叩き込み

下降相場で、四本連続で陰線が出現し、それらが三回続けてマドを開けた状態を三空叩き込みと言います。

急落をしていることから、大きな失望感や投売り状態と捉えられます。

失望感が出尽くした後は反発上昇が期待できことから陽線の出現を確認できれば上昇トレンドに転換するとされます。

複線の三空

「三空」には「複線形」があるとされています。

これは「マド」を空けた線が出た後で、二三本揉みあった状態で、また同じような「マド」を空けた進捗と揉みあいを繰り返すと言うものですが、原則としてこれも「三空」と同様の反転相と見なします。

「マドは埋められるもの」と言う相場の心得があるのですが、もちろん必ず埋められるものではないにせよ原則として「マド」は近々埋められる傾向が強いものです。
更に先述の「マド」が三日間埋まらなければギャップ方向への進捗力が極めて強い…と言う心得に照らしても、この「複線三空」はなかなか珍しい位相でもありまた、やがては埋められる運命にある隙間が暫くの間、幾つも埋まらずに空いていると言う点でその市場心理を読む上で示唆に富んだ形状だと言えます。

この発生メカニズム(心理)の読み解きが難しい「複線形の三空」を形状の類似性からアメリカ流チャート・フォーメーションの「エグゾースション・ギャップ」や「アイランド・リバーサル」などとに関連付けようと試みた解説もあるようです。

本間宗久の時代にまさかそうしたチャート知識・分類法・見立て方があったとは思えませんので、「酒田五法」の方がのちにアメリカ流のギャップ・フォーメーション分析を取り入れて「複線形」を発明した可能性の方が高いのですが、「酒田五法」の「空」に関する足形や「マド」を持つ足形についてはその市場心理をより有効に理解する上でアメリカ式の分析法やその見立てを合わせて参照すると言うのは試す価値のある方法だと思います。

  三空のポイント

連続した「マド空け」は、相場によっては(銘柄や金融商品と言う意味)三本発現と言うことが実は珍しいと言う見方もあるようです。

流派によって「空」をギャップと特定せず、実体間の放れと言う曖昧な定義にしてあるのは、こうした発現頻度の希少さへの配慮なのかも知れません。

また、時代を遡ればこれは実は(より発現頻度が高いと思われる)「二空」が定番であったらしいと言う説もあり「三」のつく足形でまとめられた「酒田五法」の語呂合わせのために「三空」とされているものかもしれないようです。

「二空三空逆向い」とも言うそうなので、ここは「二空」「三空」としている解説書などがあると言うことを頭に入れておく必要があるかもしれません。

特に「複線形三空」についてはその発現頻度を考えると、あるいはアメリカ式のギャップ・パターン分析などを参照するなら当然「複線二空」も頭に入れておくべきであろうと思います。

「空」の憲法(見方)は「マド」と「マド埋め」の発現、および「連続マド」の発現を注意深く見て、暗示されたその後の相場との相感性のフィーリングを身に付けてゆくことが大事であろうと思います。



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