天井圏に現れたら注意すべき酒田罫線「三空踏み上げ」
過熱感を表し次の高値でサイクル反転を暗示する足形。
「三空踏み上げ」は前後の罫線の値幅間に空白を描いた形が三つ見られるパターンで、それが階段を「踏み上げて」ゆくように大きく上昇してゆく状態を基本形としています。
「空」は前後二本の罫線間に値幅の隙間が生まれる状態を指していますが、「三空」の「空」がいわゆるギャップの事であるかどうかは解説書の説明ごとに曖昧です。
ギャップとは二本の罫線間に取引のない価格帯ができることで「マド」と呼ばれる状態です。
つまり下落の場合なら一本目の足の下ヒゲと二本目の足の上ヒゲの間に空白ができた状態です。
しかし解説書の中には、一本目実体の終値と二本目実体の始値の間の空白を持って「空」とする図説を用いているものもあります。
この「三空」と言う考え方は酒田五法にあるものですが、酒田五法の手法や用語の解釈はまちまちな部分もあるため、それをうまく活用するには比較的信頼性のあるものを採用すると言う慎重さが必要です。
このサイトでは三空の「空」は二本の罫線の上ヒゲから下ヒゲまでの線形同士のギャップであることが基本と考えますが、下落の勢いなどによっては実体同士の値幅間に出来た空白も「空」と解釈できるような場面が往々にしてあると言うことを意識しておくことも必要です。
陽線が連続することで次に陰線が現れる確率は高くなるものですが、更にそれが「マド」をあけて続くと、そうそういつまでも高値の更新が続かないと言う経験則から見て、そこにいつ陰線があらわれても不思議ではない場面だと考えられます。
また「三空踏み上げ」の出現が、短期中期トレンドサイクルの高値水準や大トレンドの天井を意識するようなタイミングであれば多くの場合既に適正な価格水準を超えており、次に現れる陰線が値崩れの予兆である可能性が高いとも考えられます。
中期以上のサイクルの値崩れ狙いなら、焦らずその兆候を今少し確認した上でトレードに臨むことが望ましいでしょう。
短期的な下落を狙ってポジションを持つ場合には、気を抜くことなく短いサイクルでの利食いあるいは損切りを意識しておく必要があります。
三空踏み上げが一定期間の相場サイクルの高値圏で出現したと言った場面なら「マド」や実体間の「放れ」を空けて陽線が連続する状態は、過熱感の連鎖を象徴しているものとも考えられます。
過熱感の連鎖とは一旦利食ったトレーダーがここでもう一儲けしておかないと損をするような気持ちになって更にポジションを持とうとするような状態です。
しかし、「三空踏み上げ」の足形パターンが成立する段階になると「過熱しすぎ」と言う意識は市場に広がっていることも考えられます。
そうした警戒感が市場に広まれば、それによって市場心理は更なる値崩れ暴落の不安を膨らませます。
三空が二空や一空でもその上昇の位相や勢いによってベクトルの転換が起こり得る場合もあれば、四空ほどの更なる上昇を待たないと反転しない場合もありますが、罫線家たちの経験上、相場サイクルの高値抵抗ラインや天井圏で三空が現れれば、その出現からさほど遠くない時期にベクトルが一旦反転する確率は高いと考えられています。
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