天井圏に現れたら注意すべき酒田罫線「首吊り線」
市場に期待感は残りつつも基本的には反転暗示の足形。
「首吊り線」は高値圏や天井圏で現れるろくろっ首を引き延ばしたように短い実体から長い下ヒゲが伸びた足形です。
「首吊り線」は直前足の終値からかなり上放れして寄り付いた後、実体の三倍程度あるいは三倍以上の値幅の下値を探ったうえで高寄りしたものと定義されています。
説明書などの中には「上放れ」ではなく、マド(ギャップ)を空けて出現したものとしているものもあります。
しかしそうした説明に添付された参照画像では「首吊り線」の下ヒゲが直前足の上ヒゲや実体と重なっていたりする曖昧なものも多々あるようです。
つまり「マド」とは二本の足の間の値段のつかなかった価格帯を指すと言うのが普通の解釈なので、説明と参照図が食い違っていると言う事になります。
このサイトでは首吊り線は「マド」を空けるとは定義せずに、十分に上放れた実体を持つ下影コマ線と解釈しておきます。
大きく「マド」を空けて寄り付くと言った「マド」が罫線ではなく寄り値のみにかかっている説明も多いので、「十分に上放れた」とするのが、実状に近いと考えます。
上昇相場で大きく上放れて寄り付いたものがその後大きく下落し、結局その下落分を取り戻して引けると言うことで、強気が崩れつつある位相と捉えることが出来、弱気転換を意識するような「売り」のトレードが基本となる場面です。
但し、このような相場は強気が完全に褪せたとも言い切れない形状からも、市場に期待が残っている可能性があるため、一旦下落を見せても再び天井を探る動きに戻る可能性もあります。
天井を想定したトレンド反転狙いなら、焦らずその模様を一定程度確認した上でトレードに臨むことが望ましいでしょう。
短期的な下落を狙ってポジションを持つ場合には、気を抜くことなく短いサイクルでの利食いあるいは損切りを意識しておく必要があります。
「首吊り線」は下ヒゲの往復で過熱感や売り損切りの調整はある程度片付いたとも取れます。
大口の利食いもその間に進んだはずです。
高くよりついて下げたことで過熱感に水がさされ、その後の上昇で天井を意識した状態です。
この状態に続いて売りが出れば失望売りや値崩れ下落のポテンシャルになり得るものです。
「首吊り線」が出現したと言ってもその後に、下落が始まるとは限りません。
低迷相場の中で同様の形や類似の形の現れた後でようやく「首吊り線」の示す想定シナリオが現れる場合もあれば、その過程で一旦シナリオが崩れることもあります。
但し、罫線家たちの経験上、相場サイクルの高値水準や天井圏で「首吊り線」が現れれば、その出現からさほど遠くない時期にベクトルが反転する確率が高いと考えられています。
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