天井圏に現れたら注意すべき酒田罫線「放れ五手赤一本」
比較的大きなサイクル反転暗示の足形。
「放れ五手赤一本」は下落相場において上放れして出現した罫線から揉み合い気味の相場が続いた後五本目(目安)の罫線が大陽線になる形状の足形です。
「放れ五手赤一本」の「放れ」は「上放れ」の事で、これは上方にギャップを空けた足が出現することを示します。
この際のギャップは直前足の上ヒゲと上放れ出現した罫線の下ヒゲの間に隙間が空く状態を言いますが、ロジカルに罫線の足形を定義して成績実検証を試みたような書籍の中に「空」を二本の罫線の上ヒゲから下ヒゲまでのレンジ同士が重複しないもの、つまりいわゆるギャップとし、一方「放れ」を実体の値幅同士が重複しないものとしているものもあります。
また、解説書によっては「五手赤一本」について、五本目とされる足の大陽線が突如として下放れて寄り付いた後に大きく上昇するものとする定義もあります。
また「放れ五手赤一本」の「放れ」の定義は直前足から上放れて形成された数本の罫線による「天井圏」の揉みあい状態の五本目あたり(あくまでも目安)にある程度思い切ったような下放れ(こちらは相場観で判断するような感覚的な放れ)を見せる寄付きがあってその下放れが結局は大陽線になったものと思われます。
通常「放れ」は「ギャップ」と同義とすれば罫線間の上ヒゲから下ヒゲまでのレンジが被らないギャップであることが基本と考えますが、上昇の勢いなどによっては実体同士の値幅間に出来た空白を持って「放れ」と解釈できるような場面が往々にしてあると言うことも心得ておく必要があります。
「放れ五手赤一本」の足型は比較的大きなサイクルの反転を暗示していると考えられるものです。
従って原則としては「売り目線」と考えられますが、天井の形成は軟調なものであるため今暫く様子見や過熱気味の停滞が続く可能性があります。
トレンド転換狙いなら、焦らずその模様を一定程度確認した上でトレードに臨むことが望ましいでしょう。
短期的な下落を狙って思い切ってポジションを持つ場合には、気を抜くことなく短いサイクルでの利食いあるいは損切りを意識しておく必要があります。
放れ五手赤一本は過熱相場の継続から上放れた時点で損玉が整理されて売り方に意欲が出てきたことから「底」状の停滞が形成されていると考えられます。
ここで下放れて寄りつくような足が出ると言う事は天井の動きに対する弱気の動きがあったことを示しています。何かの不安材料が一旦は出たものとも考えられますが、五本程度の足で「放れ五手赤一本」のような現象が起こると言う定型があると言う事は市場は弱気を予感しそれを試そうとするものだとも解釈できます。
上放れた数本の停滞が過熱相場の終了を見極めようとしており、やがて市場に弱気が一気に沸き起こって来る可能性を示しています。
そうした過熱感が市場に広まれば、それによって市場心理は徐々に上昇期待を膨らませます。
「五手」と言うのはあくまでも停滞の目安と考えるべきで、五手が四手でもその下落の位相や勢いによってベクトルの転換が起こり得る場合もあれば、六手・七手あるいはそれ以上の更なる停滞を経ないと反転の兆しが現れない場合もありますが、罫線家たちの経験上、相場サイクルの高値抵抗ラインや天井圏で「放れ五手赤一本」が現れれば、その出現からさほど遠くない時期にベクトルが一旦反転する確率は高いと考えられています。
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