上昇相場で現れたら注意すべき酒田罫線「上放れ陰線二本連続」
弱気の調整を終えた上昇暗示の足形。
「上放れ陰線二本連続」は、下値圏や上昇相場で小幅のもみ合いが続いた後、上方にマドを開けて陰線が出現し更にもう一本陰線が連続する足形です。(図①のパターン)
上放れた陰線二本は短線または短い中線とされ、これらが長すぎると足形不成立の可能性があります。
また陰線二本のヒゲが短いことも条件とされています。
特に、上放れ陰線の上ヒゲが実体より長い場合は、陰線実体が長線のときと同様に足形不成立となります。
このサイトでは「マド」は前後二本の罫線のヒゲ同士にギャップであることとしますが、足形は実体同士の位置関係とするみかたもあるため状況によっては実体同士の値幅間に出来た放れも「マド」と見て良い場合もあります。
「上放れ陰線二本連続」の陰線二本は上方で小幅に下げ止まっていることで弱気を調整した「買い」のシグナルとされます。
罫線本などでは「上放れ陰線二本連続」は「上昇トレンドの追撃買いの線」とされています。
ところが、図の②のパターンのように「上放れ陰線二本連続」が近接して二回出現すると今度は「売り」のシグナルとなります。
「上放れ陰線二本連続」は微妙かつ一筋縄ではいかない、難しい足形とも考えられているようです。
単独で出現した場合でも二本目の陰線が上放れのマドを埋めるような場合は要注意です。
追撃上昇を狙ってポジションを持つ場合には、気を抜くことなく短いサイクルでの利食いあるいは損切りを意識しておく必要があります。
ジワジワと上げてくる相場で大きく放れて寄り付いた後その上昇分を戻そうとする圧力を感じるものの陰線二本をもってしても強気楽観を封じるほどの圧力とは言い切れないパターンです。
こうした心理から一時的に反落の意欲は見せたものの、下落の芽は育つことなく、この場面ではそれが一旦断たれたと考えられます。
調整が一定程度進み上値圧力の限界を確認したことで懸念払拭と考えられます。
但し、同じようなパターンがもう一度現れるとさすがに実は弱気が優勢であったと考えられます。
上昇相場の陽線に続けて陰線が二連続で出現すると、反転を期待しがちですが、そうした足形の印象だけで期待してしまいそうなパターンが現れたとしても慎重に取り組む方が無難な相場もあります。
上昇陽線の後の陰線、あるいは上昇陽線の後の陰線連続を見ても「安易に捨てるな」、「前後の罫線や材料の心理を読め」と言うのが「上放れ陰線二本連続」と言う足形の意味にも思えます。
実際にはこのパターンが出てもそのまま下落に転じる場合もあるわけですから、その意味でも前後の相場や飛び交う材料への注意も大事です。
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