下落相場で現れたら注意すべき酒田罫線「アテ線」
弱い戻りでトレンドの継続を暗示する足形。
「アテ線」は下落相場の陰線の下方に寄り付いた後、陽線となって値を戻すものの結局陰線の終値あたりかその直前あたりで終値を付ける陽線の足形を言います。
また、罫線解説の中には前回陰線の下ひげに陽線の首(アタマ)を当てているように見える図もありますが、実体下部にあたるかあたらないかだから「アテ首線」です。
見た目の戻りの強さによって、この種の足形罫線は四種類とされています。
四種類とは、陰線の下方で寄り付いて戻すものの陰線終値ラインまで戻すか戻さないかで終値を付けるものを「アテ首線」、前回陰線終値をやや越えたあたりで終値を付けるものを「入り首線」、実体が比較的長く前回陰線実体の中央あたりで終値を付けるものを「差し込み線」、中央を越えて前回陰線の始値近くまで戻すものを「切込み線」としています。
「アテ首」「入り首」の「首」とは陽線実体の頭部のことで、この部分が前回陰線実体下部に対して「先っぽが触れる」「先っぽがやや侵入する」と言うニュアンスに喩えています。
陰線下方から上昇してくる四種類足形の分類は必ずしも明確な定義はなく、見た目の勢いのフィーリングで分類されているものと思われます。
「アテ首線」「入り首線」の実体の長さは短いとされていますが、ここで言う「短い」とは実体の上伸力が弱いと解釈できる長さと考えると良いと思います。
「アテ線」は戻りを形成しようとする足形ながら、戻りのポテンシャルは非常に弱いとされます。
そのため追撃売りの場面と捉えられていますが、実際には相場継続と言ったとらえ方で良いと思います。
「売り場」とか「追撃売り」と言うのは戻り調整を終えて下落トレンド復帰と言うより、更に強い下落が続くと言ったニュアンスにとれます。
しかし、この一本の足形だけを持って「追撃売りのチャンス」と言うのはやや現実的な判断ではないようです。
売り目線で下落を狙いつつも、下落相場を補強する足形や材料を確認しながら、気を抜くことなく短いサイクルでの利食いあるいは損切りを意識しておく必要があります。
ここは「入り首線」と同様に下落中の相場で下放れて寄り付くこと自体、市場の落胆を誘うものです。
そこで一転して上昇を始めて陽線を描き出すと市場は期待します。
ところが上昇は前回陰線あるいは陰線群の下落を大きく取り戻すにはとても至らないと言うムードで引けることで、そこまでの下落相場にあてた売りポジションの利確の買い調整に留まったとみられ、特に材料がなければ買い継続となりますが、上昇期待を裏切られた分下落の勢いがやや増すことも考えられます。
戻りのハプニング的に保ち合いにもならずに通り過ぎるような罫線です。
上手く「アテ線」の終値あたりで「売りポジション」がつかめれば「戻り売り」の場面となると言ったほどの足形の意味だと思われます。
短い戻りの場合何回かに分かれて類似の整理と思われる「戻り」が再現することもあるので注意が要ります。
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