底値圏に現れたら注意すべき酒田罫線「やぐら底」
比較的大きなトレンドの終了と反転を暗示する足形。
「やぐら底」は下落相場において大陰線を、出現した後その線から下放れして数本の揉み合い気味の相場が続き、更にその後に今度は上放れて大陽線を出現する形状の足形です。
「底」状のレンジ相場の前後に出た大陰線と大陽線をやぐらの柱に喩えた名称、もしくは足形の天地をひっくり返せば高いやぐらのような形をしていることからこの名称になっています。
大陰線・大陽線に見られる長大線の定義は解説書などでは感覚的な表現しかなく、大体チャートの見た目が長い陰線と言ったものですが、日経平均で言えば平均株価が10000円以下の相場ならその相場の価格水準の2.5%程度、平均株価20000円以上の相場ならその相場の価格水準の1.5%程度が目安になると思います。
このサイトではこの長大線をロジカル化して数値で表すべきと考えますが、長大線を単純なパーセンテージで表わすことにも問題があり、実際に定義するにはAIで扱うようなかなり細かい条件設定を行う必要がある伴もいます。
前後のレンジ条件やトレンドの勢いなどによって長大線の線長に関する定義は異なると思われます。
先に示したパーセンテージはあくまでもローソク足シグナルをパソコンなどのシステムで出力させる事を想定した目安と言ったものですし、トレーダーやプログラマによっては異論がある可能性のあるものです。
「やぐら底」の名称には「底」とあるようにこの足型は比較的大きなサイクルの反転を暗示していると考えられるものです。
従って原則としては「買い目線」と考えられますが、その後にもう一度「底」が形成されるということも相場では有り得ることなので、底を打ったと考えられるとは言え材料や状況を見極める必要のある場面です。
トレンド転換狙いなら、焦らずその模様を一定程度確認した上でトレードに臨むことが望ましいでしょう。
短期的な上昇を狙ってポ思い切ってジションを持つ場合には、気を抜くことなく短いサイクルでの利食いあるいは損切りを意識しておく必要があります。
やぐら底の底値パターンに入る前の大陰線はその後のギャップや停滞から見て悪材料や切るべきポジションの整理が出尽くしたと考えられるものです。
その後の上放れ大陽線については市場が市場価格の値頃感を意識できるような弱気要因の整理を見極めたために出たものと推測できます。
つまり、大陽線が現れた時点で新しい相場が生まれたと解釈できます。
そうした底打ちの脱出感が市場に広まれば、それによって市場心理は上昇期待を膨らませますが、市場が突然現れた上放れ大陽線に対する見極めを行う可能性があるため、大陽線の後市場はしばらく様子見のレンジ相場となる可能性もあります。
弱気の悲観から迷いを経て強気の期待を絵に描いたように見せる「やぐら底」の足形パターンが現れることもありますが、陰陽二本の長大線の長さやその出現に伴うギャップが極端なものであったりすると定型の酒田罫線の想定シナリオでは説明しきれないイレギュラーな要因が潜んでいる可能性もあります。
そうした場合にはさらに停滞が続いたり、もう一段の下げ局面が現れたりすることもあります。
ともあれ、罫線家たちの経験上、相場サイクルの安値支持ラインや底値圏で「やぐら底」が現れれば、その出現からさほど遠くない時期にベクトルが一旦反転する確率は高いと考えられています。
日経平均 | 31913.74(-593.04) |
TOPIX | 2206.30(-29.98) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 33665.49(+92.21) |
S&P500 | 4268.58(-15.27) |
NASDAQ | 13127.54(-148.86) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7624.34(-3.76) |
ハンセン | 19252.00(+152.72) |
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