底値圏に現れたら注意すべき酒田罫線「逆襲線」
強気ムードの広がりから上昇反転暗示の足形。
「逆襲線」は下落相場において直前の罫線の安値から「マド」を空けて突如大陽線の足形が現れた形です。
直近の罫線と「大陽線」の間の「マド」はギャップと呼ばれるもので、前後二本のヒゲまで含んだ罫線間に値段のつかなかった価格帯が生まれた状態を指しています。
下落相場の直近下ヒゲに対して「大陽線」が「マド」を空けて出現していると言う事はその長大線の実体に上ヒゲとギャップを加えた値幅分にわたって大きく下放れした寄値(始値)がついた後長大実体分その沈みを戻したと言う事です。
「逆襲」の名称の由来はこの寄り値までの大下落と大陽線の大上昇を指しているものです。
大陽線の付けた「マド」は高値・安値の値幅が直前線とかぶっていない状態を指していますが、解説書によってはこの「マド」を実体同士が重ならない状態の図説で示しているものもあります。
「大陽線」は長い線とされていて明確な定義が示されている解説書は見当たりません。
酒田罫線とされるものには、手法や用語、形状などの解釈が定まっていないと思われるものも多々あるため、相場や銘柄、金融商品によって相応しいと思える解説を見つける必要があります。
このサイトでは大陽線の定義は目安として日経平均の場合10000円以下なら相場の水準となる価格の2.5%程度の値幅のもの、20000円以上なら同様に1.5%程度の値幅のものであるとしますが、この基準に満たないものでも前後の値幅に比べて明らかに長大なものが示現すれば定義通りのものと同様の結果になるケースは多々あります。
また、同様に「マド」は大陽線とその直前の罫線の間では高値と安値の値幅がかぶらないギャップがあった状態と定義していますが、安値圏の下落相場であれば、「マド」のギャップが不十分なものでも市場の雰囲気によってはその後の動きでここで説明する「逆襲線」と同様の相場形を描くものが往々にしてあると言うことも意識しておくべきです。
「下影陽線」は直前の相場より更に大きく失望して値を下げた後でそれを打ち消そうとする様な強気ムードが広がったことを表しており、この相は原則として「買い」の予兆であると考えられます。
そのため特に下値圏では下落が押し戻した位相として「相場反転」の兆しと捉えられます。
但し、逆襲してきたとはいえ直前の罫線に対して引値・高値がギャップを空けていると言う事はその後の上伸がもう一段の揉み合いを挟んで起こる可能性や、その陽線をリセットするような動きを見せる可能性もあります。
中期以上のベクトル転換狙いなら、焦らずその模様を一定程度確認した上でトレードに臨むことが望ましいでしょう。
短期的な上昇を狙ってポジションを持つ場合には、気を抜くことなく短いサイクルでの利食いあるいは損切りを意識しておく必要があります。
逆襲線に見られるような大きく下離れた寄付きは思わぬ悪材料があって投げ売られた玉が続出したためと思われますが、その後値ごろ感が広がっていることを考えれば、ある程度の相場の調整が行われた可能性を示しています。
値ごろ感は出ているものの様子見や疑いが払拭できていない相場であると考えられるためわかり易い転換や上昇を見せるには今少し材料を待つ必要があるかもしれません。
但し、大陽線に見られる値ごろ感、割安感は市場心理を徐々に上昇期待に向かわると考えられます。
「逆襲線」は相場反転や反発を引き起こす罫線の位相と考えられますが、いましばらくの揉み合いや、一旦反発上昇が見えてもそれが中途半端、あるいはほぼ不発に終わって底反転を仕切りなおす可能性もあります。
但し、罫線家たちの経験上、相場サイクルの安値支持ラインや底値圏で「逆襲線」が現れれば、いずれ底を確定したベクトルの反転が始まる確率は高いと考えられています。
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TOPIX | 1955.32(-2.00) |
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NASDAQ | 11759.51(-27.88) |
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