投資ノウハウ用語「VWAP」
市場が最も意識して取引した価格帯とその応用によるトレードスキル。
(英)Volume Weighted Average Price
VWAP(Volume Weighted Average Price)は売買高加重平均価格と訳されます。
よくネットでは「当日の取引所で成立した価格を価格ごとの売買高(出来高)で加重平均したものを言う」と説明されていますが、具体的には当日の取引所で成立した総売買価額の合計を同様にその取引所で成立した当日の総出来高で割ったもので、計算上現在の相場の一株あたりの値段の近似値となり、その日の相場でもっとも人気のあった価格とされます。
VWAPは算出対象の相場の代表的な値段として次の式で求めます。
VWAP = 当日の総売買価額合計 ÷ 当日の総出来高
VWAPはその日の市場全体で「買い」と「売り」にかかったコストの平均値(平均的約定価格)であり、VWAPに近い価格をつける場合の多い中値に比べても取引実態に近い目標価格と言えます。
通常の注文では指値注文と成行注文が一般的ですが、機関投資家などは相対注文でVWAP値を基準とした注文を行えるチャンネルを使って注文を出しています。
これは通常の注文で起こりがちな、安く売りすぎ、高く買いすぎ、あるいは売買が不成立などと言う不具合を避けようとするものです。
VWAP指標はリアルタイムの算出に一定の時間を要した為、もともとプロの投資家の売買の指標と考えられていましたが、コンピュータ化によるトレードスタイルの変化とともに、一般投資家にも利用できるようになっています。
デイトレーダーやシステムトレーダーに人気の高いテクニカル指標として、最近では個人投資家の間でも目標値を算定する指標として広く用いられるようになってきています。
また、こうして、VWAPを投資基準と考える投資行動が普及することによって、最近では従来以上に(VWAPは)「投資家の心理が読み取れる指標」のひとつと考えられるようになっています。
VWAPはそれより低い値段が買いのタイミングとされています。
またVWAPを用いた相場の見立ては以下のようになります。
VWAPを用いた取引として、VWAPギャランティー取引(AQR=出来高加重平均価格取引)などがあります。
証券取引所で上場されている株券の売買を、VWAPを基準にした価格で行う取引の事で、このVWAPギャランティーの取引の執行は、証券取引所を通さず、取引所外売買で行われます。
取引所を通じて行なう「成行」や「指値」での取引と並ぶ売買手法として、国内外の機関投資家を中心に広く利用されています。
従来機関投資家のVWAPを目標とした注文は場外の大規模なヘッジファンドや投資銀行を受け皿とする相対注文と言う方法が広くとられていましたが、最近は信用収縮が進む中でファンドや投資銀行がリスクオフを取っていて、だんだんマーケットメイカーの役割を果たせなくなっています。
このため年金などの大口の機関投資家も一般市場で時間をかけて玉をさばいてゆくような行動が見られるようになっていると言われています。
こうした環境にあって、今では板を監視しVWAP価格帯で見られるこれら大口投資家の注文動向を意識することも、一般投資家の重要な投資戦略と考えられます。
日経平均 | 32506.78(+289.35) |
TOPIX | 2236.28(+16.49) |
JASDAQ | 164.28(-0.47) |
ダウ平均 | 33572.85(+9.99) |
S&P500 | 4269.06(-4.73) |
NASDAQ | 13198.93(-30.49) |
ドル/円 | 144.642(+0.172) |
FTSE100 | 7611.93(+11.94) |
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