リトレースメント 押えの知識四要

リトレースメントとは

(英)Retracement


リトレースメントとは、いわゆる「綾押し」「綾戻し」のことです。

つまり形成されたトレンドの中で一時的にみられる価格の逆行のことです。

また、投資の世界ではそうした「綾押し」や「綾戻し」つまりリトレースメントの水準を割り出そうする手法のこともリトレースメントと読んでいます。

ラウンドナンバー

市場価格がトレンドを描くとき、たいてい一本調子ではなく、停滞、休止、迷い、戻り、押しなどを繰り返しつつトレンドの方向に足形を伸ばしてゆきます。

そうした行きつ戻りつの動きには特徴があります。

経験上、この行きつ戻りつのポイントは直前にあった特徴的なレンジ(小トレンドの出発点から直前のピークまで)の50%とか30%と言ったきりの良い比率を意識したり、あるいは「キリ番」、「ラウンドナンバー」、「トリプルオー」等と呼ばれるキリの良い数字の並んだ価格帯(日経平均20000円など)を意識します。

これはそうした価格帯に自然界の真理としての意味があるわけではなく、人間の心理の側にキリの良い数字で一回ポジションを閉じたいとか、そう言う数字を目標にしたいと言う思いが働くために起こる現象です。

五キロ歩いたら一度休憩とか、30分歩いたらとりあえず給水、あるいは半分まで進んだら一旦チェックすると言った人間特有の「キリを付けたい」と言う心理と同じです。

人間は「目標」を設定したがる生き物だと言うところが市場心理を読むうえでの一つのキーワードです。

そしてその「目標」はたいてい達成可能な範囲内に設定されるものです。

トレードのタイミング

例えば上昇過程にあるマーケットでは上昇した価格分の50%まで戻す「半値戻し」と言う現象が頻繁に見られます。

その後に、再度もとの上昇トレンドに戻るという現象です。

「半値戻し」のほかにも「1/3戻し」や「2/3戻し」といったものがよく知られてますが、価格の戻しの割合は1/3単位で考えると、小さいものが約33%、大きいものが約66%ということになり、その真ん中の目安として「半値戻し」が位置しています。

この半分とか三分の一と言う数字も人間が無意識のうちに、頻繁に目安としてしまう数字です。

リトレースメントではこうした傾向を利用して、上昇トレンドにおいては33~50%の下降ゾーンを計算し、買いのタイミングを計るというように活用します。

トレンドが転換しないで継続すると仮定した場合、戻りの最大幅は経験上66%程度と考ることもでき、その場合、直前のトレンドが継続するためには、調整ラインは2/3程度で終わるはずだと考えることができるわけです。

このあたりの戻り(押し)で直前のトレンドが継続する様相が現れれば上昇トレンドにおいては買いの、下降トレンドでは売りのポイントとなり、逆に2/3地点で止まらないようであれば、トレンド転換の芽が出て来たと解釈できます。

但し、全値戻しからの直前トレンドの再生と言う場合も当然ありうるので、それに配慮して2/3を超える逆行が起これば、トレードも一旦リセットして相場の行方を見守ると言う事になります。

もちろん、2/3まで戻す以前に1/3や1/2のリトレースメントでトレンド復帰の相がでた場合には、そこがエントリーのタイミングとなります。

  ポイント

押しや戻しの割合の算出にはフィボナッチリトレースメントが最も有名です。

フィボナッチ比率は38.2%、50.0%、61.8%、78.6%ですが、この数字に神秘的な意味があるかどうかのヒントは50%と言う比率がフィボナッチ数に紛れ込んでいるところにあります。

この50%と言う比率はフィボナッチ数とは全く関係のないものです。

しかしフィボナッチ比率をリトレースメントとして意味を持たせ相場で機能させるにはこの50%と言う比率をどうしても加える必要があったものです。

フィボナッチ比率が意識されるずっと以前から堂島のコメ相場では1/3、1/2、2/3と言うリトレースメントが起こっていて、とりわけ1/2のリトレースメントは日常的と言っていいくらい観察されていました。

フィボナッチリトレースメントの成立はもともとは堂島の(経験上の)リトレースメントの比率に気付きたてのニューヨークの投資家が、経験値である1/3、2/3の近似値的な38.2%、61.8%でのリトレースメントを観察しフィボナッチと結びつけたものであろうと思います。

当然、これは経験値の近似値として良く当たるわけで、そのことからフィボナッチ数として市場に意識されるようになり、現在ではそのフィボナッチ・リトレースメント自体が、一種の強力な「キリ番」として多くのトレーダーから意識されるようになったために、非常に強くそれが市場で機能しているものと考えられます。

トレーダーの人間臭い感覚がどの価格を節目にしたがっているのかを読むと言うことが、リトレースメントを読むと言う事です。

神秘的な比率に意味があるのではなく、その相場において人気の高そうな「キリ番」や目標値に意味があるということです。

値動きの範囲内に20000円とか30000円と言う数字がある場合、当然のことながら、比率とは関係なくその数字は人間の心理において優先的に目標値として意識されるわけです。

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