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 [ 豊臣埋蔵金 ]
「華のようなる秀頼さまを、鬼のようなる真田が連れて逃げも逃げたり熊本へ」
これは大坂夏の陣のあとで、関西で流行ったざれ歌とされます。
つまりこれは真田幸村(信繁)が豊臣秀頼を大阪城落城前に連れて逃げたと言う話で、この種の話は義経・弁慶の蝦夷落ちなどの伝説と同じ類のものとして語られているのですが、(地震で大きなダメージを受けている)熊本城を名城として紹介したテレビ番組では、加藤清正が城内に秀頼に使ってもらうための豪華絢爛な特別室(昭君之間-しょうくんのま)を作っていたと言った話が紹介されていました。
この秀頼のための特別室などは、先の戯れ歌の内容と一見符合するもので、こうしたところにも豊臣血脈残存説が根深い理由があるのだなと感じました。

但し、番組では昭君(しょうくん)が将軍に通じるから秀頼を指す、と言うような説明でしたが、秀頼は清和源氏でも将軍でもないので、客観的に言えばこの話にはややこじつけがあるようにも思えます。

熊本近辺の豊臣絡みではこの他にわりと有名な伝承として…、天草の乱の四郎時貞が豊臣秀頼の子孫(一説には秀頼の実子)だとする逸話もあり、これも暗に秀頼大坂脱出説と絡む話になっています。

こうした豊臣氏不滅伝承と同様に豊臣家の隠し財産の噂も途切れることなく語り継がれているようです。

大坂の陣では各地から集めた浪人などで德川方20万の兵力に対して、豊臣方は10万の兵力を準備していたと言われていますが、徳川の兵が原則的にはそれぞれの領地の上がりで自活しているのに対して、豊臣方の10万もの兵は浪人メインの傭兵軍団で、その大半は豊臣家が直接金品を与えて養っていたと言うことになるのです。

さらに、豊臣家が冬の陣で外堀を埋めると言う和解条件をのんだ背景には高齢の家康の死を待つと言う思惑があったとも言われており、この点を評価すると、かなりの長期にわたって場内に配備した傭兵を養えるだけのゆとりが豊臣家にはあったと考えられます。

では滅亡直前の豊臣家にはどのくらいの軍資金があったのかと言うと現在の価値で数百兆円と言う「横山たかし・ひろし」のホラ吹き漫才でしか聞いたことのないような莫大なものであったと言う説があります。

その豊臣家の財宝は徳川幕府に接収されたと言うのが大体の見方です。
戊辰戦争後の官軍、およびその後の新政府は徳川の隠し財産を探し出すだけの余力がもはやなかったとされていますが、これに対して、夏の陣後の徳川幕府は豊臣の富を草の根わけても探し出せるだけの力があったとされます。
従って豊臣家再興と言う幕府にとっての脅威を排除するためにも徹底した資金の流れに対する追及はなされたと想像できます。

しかし、このような傍証があるにもかかわらず、先の秀頼逃避伝説同様に豊臣の埋蔵金伝説は今なおいろいろと語られています。

その中で、現在有名になっているものは兵庫県川西市の多田銀山にまつわるもので、鉱山の中に4億5000万両もの財宝が眠っているとされる説です。
ちなみに4億5000万両は現在のレートで200兆円だそうです。

もっともこの川西の話は単なる伝説である可能性が高いものなのですが、地元では巻物や絵図と言ったものが発見されたとまことしやかに言われており、隠したのがあの秀吉につながる豊臣方であるだけにロマンを掻き立てられる人もいるようです。

埋蔵金の目的がもし豊臣再興の軍資金であるとすると川西あたりはロケーションにやや難がある気もします。
個人的には京都にもっと近いか、あるいは思い切って滋賀県あたりからこの手の話が飛び出して来れば、ロケーション的にはもう少し信憑性が増すようにも思えます。



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